(仮訳)さび菌の多様性、特にCystopteris chinensisに病害を引き起こすHyalopsora erlangensisについて
Yu, A., Zhao, X. & Chen, X. 2025. Diversity of Rust Fungi with Special Emphasis on Hyalopsora erlangensis Causing Disease in Cystopteris chinensis. Diversity. Available at: https://www.mdpi.com/1424-2818/17/1/28 [Accessed January 5, 2025] 【R3-12408】2025/1/5投稿

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3行まとめ

中国四川省および陝西省において絶滅危惧種のシダ植物、Cystopteris chinensisに発生したさび菌の一種を検討し、Hyalopsora erlangensisとして新種記載した。
本種は”amphispore”が無柄で、夏胞子堆が平滑な護膜に覆われ、夏胞子の赤道帯の発芽孔が3つのみであることなどで特徴づけられた。
接種試験により本種の病原性を確かめた。
中国四川省雅安市天全県二郎山

(新種)

Hyalopsora erlangensis A. Yu & X.H. Chen
語源…二郎(山地)産の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Hyalopsora minispora
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より夏胞子のサイズが小さい
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyalopsora neocheilanthis
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より夏胞子のサイズが小さい
本種と異なり”amphispore”を欠く
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyalopsora aspidiotus
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種より夏胞子の発芽孔の数が多い
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyalopsora japonica
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種より夏胞子の発芽孔の数が多い
本種と異なり”amphispore”のみを有する
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyalopsora nodispora
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種より夏胞子の発芽孔の数が多い
本種と異なり”amphispore”のみを有する
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyalopsora hakodatensis
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種より夏胞子の発芽孔の数が多い
Hyalopsora tibetica
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種より夏胞子の発芽孔の数が多い
本種より”amphispore”が厚壁
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Hyalopsora polypodii
同じナヨシダ属のシダを宿主とする
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりCystopteris chinensisではなくC. pellicidaなどを宿主とする
本種と異なり夏胞子が卵形ではなく円形
本種と異なり夏胞子表面が平滑
本種と異なる夏胞子の赤道帯に発芽孔が位置するという特徴を欠く
本種と異なり”amphispore”が卵形ではなく多角形で有柄である
本種より”amphispore”が厚壁
ITS2+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される