2020年11月27日 (仮訳)Arthonia属の非地衣化腐生菌の進化およびNaevia属の復活、Mycoporum属について Thiyagaraja, V. et al., 2020. Evolution of non‑lichenized, saprotrophic species of Arthonia (Ascomycota, Arthoniales) and resurrection of Naevia, with notes on Mycoporum. Fungal Diversity. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007%2Fs13225-020-00451-9 [Accessed November 27, 2020] 【R3-07908】2020/11/27投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ イタリアにおいてトネリコ属樹木の生きた枝から得られたArthonia pinastri属菌を検討し、ホシゴケ属内の系統関係を評価した。 本種を含むクレードに対してNaeviaの属名を復活させ、Naevia pinastriおよびN. dispersaの2新組み合わせを提唱した。 祖先形質推定の結果、Naevia属における地衣化の喪失と、Mycoporum属類似菌を含むクレードにおける喪失・再獲得が示唆された。 (新組み合わせ) Naevia pinastri (Anzi) Thiyagaraja., Lücking & K.D. Hyde 旧名:Arthonia pinastri Anzi 【よく似た種との区別】 Naevia punctiformis(ホシゴケ) 北米およびヨーロッパに分布する 粉霜をいくぶん欠く 子実層がI+青色 子実層がKI+青色 子嚢の先端リングがKI+ mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢果がいくぶん円形~やや不規則形なのではなくしばしば不規則形~星状 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0-3ではなく3(-5) mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Naevia dispersa 北米およびヨーロッパに分布する 粉霜をいくぶん欠く 子実層がI+青色 子実層がKI+青色 子嚢の先端リングがKI+ mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢果が円形~不規則形ではなく不規則形~リレラ状 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が0-3ではなく1 mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Naevia dispersa (Schrad.) Thiyagaraja., Lücking & K.D. Hyde 旧名:Mycarthonia dispersa (Schrad.) Petr. 【よく似た種との区別】 Naevia pinastri 北米およびヨーロッパに分布する 粉霜をいくぶん欠く 子実層がI+青色 子実層がKI+青色 子嚢の先端リングがKI+ mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢果が不規則形~リレラ状ではなく円形~不規則形 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく0-3 mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Naevia punctiformis(ホシゴケ) 北米およびヨーロッパに分布する 粉霜をいくぶん欠く 子実層がI+青色 子実層がKI+青色 子嚢の先端リングがKI+ mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢果が不規則形~リレラ状ではなく円形~不規則形~リレラ状 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が1ではなく3(-5) mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Naevia punctiformis (Ach.) Beltr. ホシゴケ 【よく似た種との区別】 Naevia pinastri 北米およびヨーロッパに分布する 粉霜をいくぶん欠く 子実層がI+青色 子実層がKI+青色 子嚢の先端リングがKI+ mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢果がしばしば不規則形~星状なのではなくいくぶん円形~やや不規則形 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3(-5)ではなく0-3 mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Naevia dispersa 北米およびヨーロッパに分布する 粉霜をいくぶん欠く 子実層がI+青色 子実層がKI+青色 子嚢の先端リングがKI+ mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢果が円形~不規則形~リレラ状ではなく不規則形~リレラ状 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が3(-5)ではなく1 mtSSU+nrLSU+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される