(仮訳)Heterobasidion insulare複合体に属する多孔菌の新種、Heterobasidion australe
Dai, Y-C. & Korhonen, K. 2009. Heterobasidion australe, a new polypore derived from the Heterobasidion insulare complex. Mycoscience. Available at: https://www.jstage.jst.go.jp/article/mycosci/50/5/50_MYC50353/_pdf [Accessed January 9, 2025] 【R3-12422】2025/1/10投稿

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3行まとめ

中国の針葉樹林で採集された菌を検討し、Heterobasidion australeとして新種記載した。
本種はH. insulare複合種に含まれ、系統的にはH. orientaleに近縁であった。
本種はH. orientaleと部分的に交雑可能であるが形態的に明瞭な違いがあるため独立種とされた。
中国江西省上饒市鉛山県武夷山森林公園黄崗山

(新種)

Heterobasidion australe Y.C. Dai & Korhonen
語源…南の(中国南部に分布することから)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Heterobasidion ecrustosum
担子胞子の形態が類似している
菌糸構造が類似している
本種と異なり子実体が多年生ではなく一年生
本種と異なり子実体上面が帯赤褐色~暗褐色ではなく淡黄色または帯黄褐色
本種と異なり孔口面に光沢を欠く
本種より孔口のサイズが大きい
本種と交配不和合性を示す
Heterobasidion orientale(レンガタケ)
中国に分布する
本種と部分的に交配和合性がある
系統的に近縁とされる
本種と異なり日本、ロシアにおける分布が知られている
本種と異なり子実体が多年生ではなく完全な一年生
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なり孔口が円形~迷路状
本種と異なり孔壁が薄くない
本種と異なり孔壁が全縁ではなく強く裂ける~薄歯状
本種と異なり骨格菌糸が管孔において錯綜するのではなく類並行状
Heterobasidion linzhiense
本種と異なり子実体が多年生ではなく一年生
本種より孔口のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する
Heterobasidion insulare
アジアに分布する
本種と異なり中国ではなくフィリピンなどに分布する
本種と異なり子実体が多年生ではなく一年生
本種より孔口のサイズが大きい
本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい
本種と異なり実質に通常の骨格菌糸より顕著に幅広い”conductive hyphae”を含む
Heterobasidion arbitrarium
アジアに分布する
本種と異なり中国ではなく東南アジアなどに分布する
本種より孔口のサイズが僅かに大きい
本種より肉が厚い
本種と異なり肉に殻皮を欠く
本種と異なり担子胞子が明瞭に類球形
Heterobasidion araucariae
本種と異なり中国ではなく南太平洋地域などに分布する
本種より子実体が厚い
本種より孔口のサイズが大きい
本種と異なりシスチジアを欠くのではなく有する