2025年6月13日 (仮訳)ハーバリウムの秘宝-小規模コレクションにも潜む多様性:ノースカロライナ州立大学Larry F. Grand菌類ハーバリウムのうどんこ病菌 LaGreca, S. et al. 2025. Hidden treasures of herbaria – even small collections contain a wealth of diversity: the powdery mildews of the North Carolina State Larry F. Grand Mycological Herbarium. IMA fungus. Available at: https://imafungus.pensoft.net/article/156231/ [Accessed June 13, 2025] 【R3-12885】2025/6/13投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ノースカロライナ州立大学のNCSLGハーバリウムに所蔵されている299点のうどんこ病菌標本を分子系統解析により検討した。 60種を同定し、そのうちErysiphe amphicarpaeicolaなど4種を新種記載した。 また、Phyllactinia liriodendriのエピタイプ標本を指定したほか、Carpinus caroliniana上のPhyllactinia属の一種を報告した。 USA, North Carolina, Ashe County, near West Jefferson, along Bluff Mountain logging road (新種) Erysiphe amphicarpaeicola M. Bradshaw 語源…ヤブマメ属に生息する 【よく似た種との区別】 Erysiphe glycines 同じヤブマメ属植物を宿主とする 形態的に類似している(この種に誤同定されていた) ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなく日本などに分布する 本種と異なりAmphicarpaea bracteataではなくダイズ属およびAmphicarpaea edgeworthiiなどを宿主とする 本種より閉子嚢殻の付属糸が長い ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, North Carolina, Wake County, J.C. Raulston Arboretum, Raleigh (新種) Erysiphe quercus-virginianae M. Bradshaw 語源…Quercus virginianaの 【よく似た種との区別】 Erysiphe abbreviata 米国に分布する 同じコナラ属植物を宿主とする 形態的に類似している ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりQuercus virginianaではなくPrinoideae亜節の種を宿主とする 本種より閉子嚢殻のサイズが小さい 本種と異なり子嚢が4-8胞子性ではなく3-6胞子性 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Erysiphe extensa 米国に分布する ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸が非常に長い ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGS+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, North Carolina, Wake County, Beaverdam Campground, Falls Lake (新種) Erysiphe ulmi-alatae M. Bradshaw 語源…Ulmus alataの 【よく似た種との区別】 Erysiphe macrospora 米国に分布する 同じニレ属植物を宿主とする 形態的にほとんど区別できないほど類似している ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりUlmus alataではなく別のニレ属植物を宿主とする ITS+nrLSU+CAM+GAPDH+GS+IGSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, North Carolina, Wake County, Ligon Street, Raleigh (新種) Takamatsuella grandii M. Bradshaw 語源…菌学者のLarry F. Grand教授に献名 【よく似た種との区別】 Takamatsuella circinata 米国に分布する 同じカエデ属植物を宿主とする 形態的に非常に類似している ITS+nrLSU+GAPDH+IGS+TUBに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりAcer spicatumではなく別のカエデ属植物を宿主とする 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸が薄壁または基部のみが厚壁なのではなく厚壁 ITS+nrLSU+GAPDH+IGS+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される USA, North Carolina, Wake County, Raleigh (その他掲載種) Phyllactinia liriodendri U. Braun ※この他にPhyllactinia sp. on Carpinus carolinianaを掲載した。