トウヒ属樹木の花粉錐に寄生するキンカクキン科の新属新種、Microstrobilinia castrans

Beenken, L. et al. 2023. Microstrobilinia castrans, a new genus and species of the Sclerotiniaceae parasitizing pollen cones of Picea spp. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-023-01865-w [Accessed March 1, 2025]
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3行まとめ
  1. ヨーロッパにおいて3種のトウヒ属樹木の球果(花粉錐)に発生した寄生菌の一種を検討し、新属新種Microstrobilinia castransとして記載した。
  2. 本種は花粉錐に寄生する菌として初めて報告された種であり、花粉粒に感染して基質に子座を形成し、子嚢が4胞子性で先端構造を欠き、子嚢胞子がレモン形で成熟時16個の核を含むことなどで特徴づけられた。
  3. また、本種は標高によって異なるトウヒ属樹木に選好性を示し、分子系統解析ではキンカクキン科クレードに含まれた。
掲載種 (1)
NEW(新種)
Microstrobilinia castrans
Beenken & Andr. Gross
語源…(属名)小さな球果(花粉錐のことを指す植物学用語)/(種小名)去勢する(雄花を子座化して花粉を放出できなくする性質から)
📍Switzerland, Canton Zurich, Birmensdorf, arboretum of the Swiss Federal Research Institute WSL 47.36057, 8.45207地図で開く ↗
比較 (6)
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○スイスに分布する
○同じマツ科植物を宿主とする
○雄花に寄生する
○ITS+nrLSU+nrSSU+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁
✕本種と異なりトウヒ属ではなくモミ属樹木に生じる
✕本種と異なり菌核を形成する
✕ITS+nrLSU+nrSSU+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
○子嚢が4胞子性
✕本種と異なり子嚢がSclerotinia型
✕本種と異なり子嚢胞子が楕円形
✕本種と異なり子嚢胞子の核の数が16個ではなく4個
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○子嚢が4胞子性
✕本種と異なり子嚢がSclerotinia型
✕本種と異なり子嚢胞子が楕円形
✕本種と異なり子嚢胞子の核の数が16個ではなく1(-2)個
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○子嚢が4胞子性
✕本種と異なり子嚢がSclerotinia型
✕本種と異なり子嚢胞子が楕円形
✕本種と異なり子嚢胞子の核の数が16個ではなく4-8個
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○同じトウヒ属樹木を宿主とする
○花粉錐に類似の症状を引き起こす
✕本種と異なり子座を形成しない
✕本種と異なり子嚢果が子嚢盤ではなく子嚢殻である
✕本種と異なり分生子果を形成する
✕本種と異なり菌糸が花粉粒内へ侵入しない
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○ヨーロッパに分布する
○同じマツ科植物を宿主とする
○子嚢に先端構造を欠く
✕本種と異なりスイス、ドイツ、イタリア、フランスではなくモンテネグロなどに分布する
✕本種と異なりトウヒ属ではなくマツ属樹木などを宿主とする
✕本種と異なり枯れた枝や小枝に発生する
✕ITS+nrLSU+nrSSU+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
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