2025年6月9日 (仮訳)分子系統および形態解析により明らかになった中国青蔵高原産のConocybe属4新種 Han, X-X. et al. 2025. Molecular Phylogeny and Morphology Reveal Four New Species of Conocybe (Bolbitiaceae, Agaricales) from the Qinghai-Xizang Plateau, China. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/11/1/45 [Accessed June 9, 2025] 【R3-12872】2025/6/9投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国の青蔵高原で採集された4種のConocybe属菌を検討し、C. alticola、C. alticoprophila、C. versicolor、C. yadongensisの4新種を記載した。 また、C. pseudocrispaとC. fuscimarginataの2既知種を青蔵高原新産種として報告した。 C. alticolaの硬い子実体などが高地環境への適応を示唆する形態形質であることを指摘した。 中国チベット自治区ガリ地区ツァンダ県農村道路748号其尼普 (新種) Conocybe alticola R.L. Zhao & X.X. Han 語源…高地に生息する 【よく似た種との区別】 Conocybe ammophila アジアに分布する ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくモンゴルなどに分布する 本種と異なり柄が淡色 本種と異なり担子器が4胞子性 本種より担子胞子の幅が広い ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国チベット自治区シガツェ市ドモ県下亜東郷 (新種) Conocybe alticoprophila R.L. Zhao & X.X. Han 語源…高地の糞を好む 【よく似た種との区別】 Conocybe pubescens 糞生菌である 子実体が小型 傘が帯黄褐色 傘が円錐形 柄が円筒形 柄表面が微粉状 ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくハンガリー、イタリアなどに分布する 本種と異なり傘に湿時半透明の条線を欠く 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conocybe watlingii 形態的に類似している ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくフィンランドなどに分布する 本種と異なり傘に湿時半透明の条線を欠く 本種より担子器の幅が狭い 本種より担子胞子の幅が狭い 本種より縁シスチジアの幅が僅かに狭く、頭部のサイズが小さい ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conocybe cylindrospora 中国に分布する 形態的に類似している ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子器のサイズが小さい 本種と異なり担子器が4胞子性 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が楕円状長楕円形~円筒形 本種より縁シスチジアのサイズが小さい ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国チベット自治区シガツェ市ドモ県下亜東郷 (新種) Conocybe versicolor R.L. Zhao & X.X. Han 語源…多色の 【よく似た種との区別】 Conocybe solitaria 中国に分布する 傘が淡橙色から帯灰橙色 傘が円錐状凸状から小鐘形 担子器が棍棒形 担子胞子のサイズが類似している ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘縁が下方に屈曲する 本種と異なり傘表面に微かな放射状条線をあらわす 本種より担子器のサイズが大きい ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conocybe humicola 柄の形態が類似している 担子器が2または4胞子性 担子胞子のサイズが類似している 本種より子実体のサイズが小さい 本種より担子器が短い 本種より縁シスチジアが短い 本種と異なり傘表皮が球状有柄の要素からなる Conocybe antipus(ネナガコガサタケ) 傘表面が時に皺状 担子胞子のサイズが類似している ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米、オーストリアなどに分布する 本種と異なり柄が長く根状に伸びる 本種より担子器のサイズが僅かに大きい 本種と異なり担子器が4胞子性 ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国チベット自治区シガツェ市ドモ県下亜東郷 (新種) Conocybe yadongensis R.L. Zhao & X.X. Han 語源…ヤートン産の 【よく似た種との区別】 Conocybe coniferarum ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくロシアなどに分布する 本種より柄が長い 本種と異なり柄が褐色を帯びる 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり担子器が4胞子性 ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conocybe echinata ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくハンガリーなどに分布する 本種と異なり傘が暗褐色〜鈍褐色 本種より縁シスチジアのサイズが大きい ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Conocybe qujingensis 中国に分布する ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で近縁 本種より柄が長い 本種より縁シスチジアのサイズが大きい 本種と異なり傘表皮が棍棒形および球状有柄の要素からなる ITS+nrLSU+tef1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (青蔵高原新産種) Conocybe pseudocrispa (Hausknecht) Arnolds (青蔵高原新産種) Conocybe fuscimarginata (Murrill) Singer