2024年10月26日 (仮訳)中国天目山産のDeconica属およびEntocybe属2新種の形態・分子解析 Shen, Y-Y. et al. 2024. Morpho-molecular analysis of two new species Deconica and Entocybe in Agaricales from Mount Tianmu, China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/131298/ [Accessed October 26, 2024] 【R3-12193】2024/10/26投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国浙江省の天目山で採集された2種の菌を検討し、Deconica flavumおよびEntocybe roseoalbusとして新種記載した。 前者は針葉樹林および針広混交林のリターに発生し、傘が淡黄色で柄が黄白色であり、走査型電子顕微鏡で担子胞子の中央部が凹むことなどで特徴づけられた。 後者は針広混交林の腐植土に発生し、傘が帯青色で柄が帯黄灰色であることなどで特徴づけられた。 中国浙江省杭州市天目山国家級自然保護区 (新種) Deconica flavum Y.Y. Shen & Y.B. Song 語源…黄色の(傘中央部の色から) 【よく似た種との区別】 Deconica cokeriana ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国などに分布する 本種と異なり傘中央部が卵黄色ではなく、より濃色で傷つくと変色する 本種と異なり柄が暗ブロンド色~淡褐色ではなく帯黄白色~淡褐色で傷つくと暗色になる 本種と異なり柄表面に帯黄白色の繊維ではなく白色~帯褐色の繊維を有する 本種より側クリソシスチジアが長い 本種より側レプトシスチジアが長い ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Deconica thailandensis アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくタイなどに分布する 本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく菱形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Deconica overeemii ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくアフリカなどに分布する 本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく菱形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国浙江省杭州市天目山国家級自然保護区 (新種) Entocybe roseoalbus Y.Y. Shen & Y.B. Song 語源…ばら白色の(柄の色から) 【よく似た種との区別】 Entocybe nitida ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくカナダ、米国、イタリア、オランダなどに分布する 本種より傘のサイズが小さい 本種と異なり柄が帯桃白色ではなく帯灰青色 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり縁シスチジアを欠く ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entocybe haastii ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくイギリス、オランダなどに分布する 本種と異なり柄ががっしりとしている 本種と異なり柄が帯黒青色 本種より傘シスチジアのサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Entocybe alcedicolor 本種と異なり傘が鋼青色 本種と異なり柄が鋼青色 本種と異なり子実体にニンニク臭がある Entocybe contrastans 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり子実体がクヌギタケ型 本種と異なり傘が白色で中央部が僅かにより暗色の褐色である 本種と異なり柄が帯紫色 本種より担子胞子のサイズが大きい Entocybe fuligineoviolaceum 本種より傘が暗色の青色である 本種と異なり襞が紫色~暗褐紫色 本種より柄が暗色の青色である 本種より担子胞子のサイズが大きい Entocybe coeruleogracile 本種より子実体が濃い青色である 本種より傘のサイズが小さい 本種より柄が長い 本種より担子胞子のサイズが大きい