2024年8月9日 (仮訳)海水に適応したきのこ:中国産のCandolleomyces属2新種 Yang, KL. et al. 2023. Mushrooms Adapted to Seawater: Two New Species of Candolleomyces (Basidiomycota, Agaricales) from China. Journal of Fungi. Available at: https://doi.org/10.3390/jof9121204 [Accessed August 9, 2024] 【R3-11959】2024/8/9投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国広東省のマングローブ林において海水に適応したCandolleomyces brunneovagabundusおよびC. albovagabundusの2新種を記載した。 両種は潮汐によって海水に浸かるハマザクロ属の枯死材上に生育し、成熟すると傘・グレバ・内被膜が柄から外れ、海水に漂うことで胞子を散布する性質を有していた。 淡水と海水での培養実験により、前者では生長が抑制されたことから、両種が海洋環境に絶対的に適応していることが示唆された。 中国広東省深圳市宝安区 (新種) Candolleomyces brunneovagabundus Kun L. Yang, Jia Y. Lin & Zhu L. Yang 語源…褐色の漂う(子実体の色と散布様式から) 【よく似た種との区別】 Candolleomyces albovagabundus 中国に分布する マングローブ林に生息する 塩分濃度の高い海洋環境に適応している 同じハマザクロ属樹木に発生する 子実体がセコティオイドで傘・グレバ・内被膜複合体を形成する ITS+nrLSU+tef-1α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが小さい 本種と異なり子実体が帯褐色でない 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい ITS+nrLSU+tef-1α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広東省広州市番禺区 (新種) Candolleomyces albovagabundus Kun L. Yang, Jia Y. Lin & Zhu L. Yang 語源…白色の漂う(子実体の色と散布様式から) 【よく似た種との区別】 Candolleomyces brunneovagabundus 中国に分布する マングローブ林に生息する 塩分濃度の高い海洋環境に適応している 同じハマザクロ属樹木に発生する 子実体がセコティオイドで傘・グレバ・内被膜複合体を形成する ITS+nrLSU+tef-1α+β-tubに基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが大きい 本種と異なり子実体が帯褐色 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい ITS+nrLSU+tef-1α+β-tubに基づく分子系統解析で明瞭に区別される