2024年12月23日 (仮訳)中国産Carbacanthographis属地衣の新種および新産種 Jiang, SH. et al., 2024. New species and record in the genus Carbacanthographis (lichenized Ascomycota, Graphidaceae) from China. Phytotaxa. Available at: https://phytotaxa.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.670.4.6 [Accessed December 23, 2024] 【R3-12369】2024/12/23投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国で採集された2種の地衣を検討し、Carbacanthographis crassibasalia、C. yunnanensisとして新種記載した。 両種ともプロトセトラル酸を含み、前者は果殻基部が特に発達し、子嚢が1-2胞子性、子嚢胞子が非常に大型であること、後者は子嚢が8胞子性、子嚢胞子が小型であることなどで特徴づけられた。 また、中国新産種として日本のみから知られていたC. iriomotensisを報告し、本属地衣の検索表を掲載した。 中国広西チワン族自治区南寧市大明山Natural Medicine Bath Valley (新種) Carbacanthographis crassibasalia Shu H. Jiang & Z.F. Jia 語源…厚い基部の 【よく似た種との区別】 Carbacanthographis muriformis 本種と異なり中国ではなく北米などに分布する 本種と異なり子嚢が1–2胞子性ではなく4胞子性 本種より子嚢胞子が長い 本種より子嚢胞子の幅が狭い 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が16–18ではなく25–37 Carbacanthographis nitida 本種と異なり中国ではなくブラジルなどに分布する 本種と異なりリレラが無柄ではなく破出性 本種と異なり子嚢が1–2胞子性ではなく8胞子性 本種と異なり子嚢胞子が石垣状ではなく横隔壁の実を有する Carbacanthographis megalospora 本種と異なり中国ではなくブラジルなどに分布する 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり地衣成分としてスチクチン酸類、クリプトスチクチン酸、コンスチクチン酸を含む 本種と異なり地衣成分としてプロトセトラル酸を欠く Carbacanthographis yunnanensis 中国に分布する 果殻が完全に炭化する 地衣成分としてプロトセトラル酸を含む 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり子嚢胞子が類石垣状ではなく石垣状 中国雲南省紅河ハニ族イ族自治州箇旧市蔓耗鎮馬龍底山 (新種) Carbacanthographis yunnanensis Shu H. Jiang & Z.F. Jia 語源…雲南産の 【よく似た種との区別】 Carbacanthographis marcescens(ウチグロシロコナモジゴケ) 本種と異なり果殻が完全に炭化していない 本種と異なり地衣成分としてサラジン酸およびノルスチクチン酸を含む Carbacanthographis crassibasalia 中国に分布する 果殻が完全に炭化する 地衣成分としてプロトセトラル酸を含む 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子が石垣状ではなく類石垣状 (中国新産種) Carbacanthographis iriomotensis (M. Nakanishi) M. Nakanishi & Kashiwadani イリオモテシロコナモジゴケ 【よく似た種との区別】 Carbacanthographis marcescens(ウチグロシロコナモジゴケ) 中国に分布する 果殻の側面が炭化する 本種より子嚢胞子が短い 本種と異なり子嚢胞子に横隔壁のみを有するのではなく石垣状 (福建省、広東省新産種) Carbacanthographis chionophora (Redinger) Staiger & Kalb 【よく似た種との区別】 Carbacanthographis aptrootii 中国に分布する 子嚢胞子に横隔壁のみを有する 果殻が完全に炭化する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり子嚢胞子の隔壁数が5-8ではなく12-16 本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を含む 本種と異なり地衣成分としてプロトセトラル酸およびリケキサントンを含まない (福建省新産種) Carbacanthographis marcescens (Fée) Staiger & Kalb ウチグロシロコナモジゴケ 【よく似た種との区別】 Carbacanthographis iriomotensis(イリオモテシロコナモジゴケ) 中国に分布する 果殻の側面が炭化する 本種より子嚢胞子が長い 本種と異なり子嚢胞子が石垣状ではなく横隔壁のみを有する Carbacanthographis yunnanensis 本種と異なり果殻が完全に炭化する 本種と異なり地衣成分としてサラジン酸およびノルスチクチン酸を含まない