2024年12月29日 (仮訳)多相的アプローチにより認識されたアルゼンチン産のHypoxylon属新種および新産種 Sir, EB. et al. 2016. New species and reports of Hypoxylon from Argentina recognized by a polyphasic approach. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-016-1182-z [Accessed December 29, 2024] 【R3-12386】2024/12/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アルゼンチンのユンガスで採集された2種の菌を検討し、Hypoxylon spegazzinianumおよびH. calileguenseとして新種記載した。 また、同地域で採集された9種をアルゼンチン新産種として報告した。 これらの種を含むアルゼンチン産Hypoxylon属の検索表を作成した。 Argentina, Salta, Santa Victoria department, ‘El Nogalar de los Toldos’ National Reserve (新種) Hypoxylon spegazzinianum Sir, Kuhnert, Hladki & A.I. Romero 語源…イタリアの菌学者、Carlos Spegazzini氏に献名 【よく似た種との区別】 Hypoxylon erythrostroma 二次代謝産物として”mitorubrinol”酢酸塩を含む ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくマルティニークなどに分布する 本種と子座表面の顆粒の有無が異なる 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり分生子形成構造がvirgariella類似でない 本種と異なり二次代謝産物としてオルセリン酸、”mitorubrinol”、”rutilin”類を含む ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypoxylon calileguense アルゼンチンに分布する 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子が明瞭に左右不等である 子嚢胞子のペリスポア凸側の発芽溝が10% KOH中で裂開する ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と子嚢胞子のサイズの範囲が異なる 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝がS字状ではなく直線状 本種と異なり分生子形成構造がvirgariella類似ではなくnodulisporium類似である 本種より分生子のサイズが大きい ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Argentina, Jujuy, Dept. Ledesma, Calilegua National Park, El Negrito (新種) Hypoxylon calileguense Sir, Kuhnert, Hladki & A.I. Romero 語源…カリレグア産の 【よく似た種との区別】 Hypoxylon subgilvum(ヒメタバココブタケ) 形態的に類似している(混同のおそれがある) 子座が平らに広がる ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりアルゼンチンではなくハワイなどに分布する 本種と子座の色が異なる 本種と異なり子座表面に黄色の顆粒を含むという特徴を欠く ×本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より分生子のサイズが小さい 本種と異なり二次代謝産物として”mitorubrinol”や多様な未知成分を含む ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Hypoxylon pelliculosum 子座が塊状である 本種と異なり子座が暗煉瓦色~セピア色 本種と異なり子嚢の先端構造がメルツァーで目立たない 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Hypoxylon spegazzinianum アルゼンチンに分布する 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 子嚢胞子が明瞭に左右不等である 子嚢胞子のペリスポア凸側の発芽溝が10% KOH中で裂開する ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と子嚢胞子のサイズの範囲が異なる 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が直線状ではなくS字状 本種と異なり分生子形成構造がnodulisporium類似ではなくvirgariella類似である 本種より分生子のサイズが小さい ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (アルゼンチン新産種) Hypoxylon carneum Petch 【よく似た種との区別】 Hypoxylon lilloi アルゼンチンに分布する 子嚢胞子のペリスポアが裂開性 ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が点状の帯の中央において直線状という特徴を欠く 本種と異なり子嚢胞子のペリスポアが平滑ではなく光学顕微鏡下で不明瞭、SEM下で非常に顕著な条線状 本種と異なり分生子形成構造がnodulisporium類似ではなくvirgariella類似 ITSおよびβ-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (アルゼンチン新産種) Hypoxylon chionostomum (Spegazzini) Spegazzini 【よく似た種との区別】 Hypoxylon megalosporum アルゼンチンに分布する 本種と異なり子座表面の顆粒が鈍い帯赤褐色でない 本種より孔縁盤が”subperithecial”である 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なりKOH抽出色素が帯ワイン灰色でない Hypoxylon umbilicatum アルゼンチンに分布する β-チューブリンに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢殻が球形でない 本種と異なり孔口周囲が白色の領域で囲まれる 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり分生子形成構造がpericoniella類似でない β-チューブリンに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (アルゼンチン新産種) Hypoxylon flavoargillaceum J.H. Miller 【よく似た種との区別】 Hypoxylon notatum アルゼンチンに分布する 子座の形態が類似している 本種と異なり子嚢の先端構造が高度に退化的 本種と異なり子嚢の先端構造がメルツァー陰性 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種より分生子が短い 本種より分生子の幅が広い (アルゼンチン新産種) Hypoxylon griseobrunneum (B.S. Mehrotra) J. Fourn., Kuhnert & M. Stadler 【よく似た種との区別】 Hypoxylon anthochroum アルゼンチンに分布する 子嚢胞子のサイズの範囲が重なる 本種と異なり子座の顆粒が鈍い帯オリーブ黄色ではなく鈍い帯赤褐色または帯黒色 本種と子嚢胞子のサイズの範囲が異なる 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が全長にわたる直線状ではなく全長にわたる直線状~僅かにS字状 (アルゼンチン新産種) Hypoxylon haematostroma Montagne 【よく似た種との区別】 Hypoxylon crocopeplum アルゼンチンに分布する 本種より子嚢殻の丈が低い 本種と異なり子嚢殻が長い管状ではなく球形、卵状、倒卵状または管状 本種と異なり子嚢胞子の発芽溝が直線状ではなく直線状または僅かにS字状 本種と異なり分生子形成構造がpericoniella類似ではなくvirgariella類似 (アルゼンチン新産種) Hypoxylon investiens (Schweinitz) M.A. Curtis 【よく似た種との区別】 Hypoxylon investiens var. magnisporum アルゼンチンに分布する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい (アルゼンチン新産種) Hypoxylon lividipigmentum F. San Martín, Y.M. Ju & J.D. Rogers (アルゼンチン新産種) Hypoxylon monticulosum Montagne (アルゼンチン新産種) Hypoxylon umbilicatum Spegazzini 【よく似た種との区別】 Hypoxylon chionostomum アルゼンチンに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢殻が球形である 本種と異なり孔口周囲が白色の領域で囲まれない 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり分生子形成構造がpericoniella類似である ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される