2025年2月27日 （仮訳）Filobasidium属の系統および表現型解析により明らかになった中国産の3新種 Chai, C-Y. et al. 2025. Phylogeny and phenotype of Filobasidium revealing three new species (Filobasidiaceae, Filobasidiales) from China. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/142438/ [Accessed February 26, 2025] 【R3-12566】2025/2/27投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国の広東省、貴州省、河南省において葉面から分離された酵母を検討し、Filobasidium pseudomali、F. castaneae、F. qingyuanenseの3新種を記載した。 F. pseudomaliは表現型がF. maliに非常に類似していたが、資化能やビタミン要求性が異なり、F. castaneaeはD-リボースとグリセロールを資化可能であることなどで特徴づけられた。 F. qingyuanenseは細胞が大型で、F. dingjieenseとは多数の炭素源の資化能や30°Cで生育可能であることが異なっていた。 中国貴州省貴陽市貴陽薬用植物園 （新種） Filobasidium pseudomali C.Y. Cai & F.L. Hui 語源…偽のFilobasidium mali 【よく似た種との区別】 Filobasidium mali コロニーの形態が類似している ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりサリシン、カダベリンを資化可能 本種と異なりイヌリン、クエン酸を資化不能 本種と異なりビタミン要求性を欠くのではなく有する ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Filobasidium castaneae 中国に分布する 葉面から分離される ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナメモチ属、ハマビワ属ではなくクリ属、コンロンカ属植物から分離される 本種と異なりD-リボースおよびグリセロールを資化可能 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国河南省南陽市宝天曼国家級自然保護区 （新種） Filobasidium castaneae C.Y. Cai & F.L. Hui 語源…クリ属の 【よく似た種との区別】 Filobasidium globosum ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりD-リボースおよびグリセロールを資化不能 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Filobasidium mali ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりD-リボースおよびグリセロールを資化不能 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Filobasidium pseudomali 中国に分布する 葉面から分離される ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりクリ属、コンロンカ属ではなくカナメモチ属、ハマビワ属植物から分離される 本種と異なりD-リボースおよびグリセロールを資化不能 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広東省泉州市清源山 （新種） Filobasidium qingyuanense C.Y. Cai & F.L. Hui 語源…清源（山）産の 【よく似た種との区別】 Filobasidium dingjieense ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりエタノールを資化可能 本種と異なりイヌリン、ラフィノース、メリビオース、ラクトース、サリシン、L-ラムノース、リビトール、D-マンニトール、D-グルシトールを資化不能 本種と異なり25°Cで生育不能 ITS+nrLSUおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される