(仮訳)日本においてホトトギス属とスゲ属植物の間で宿主交代する新種、Puccinia speciosa
Ono, Y. & Ishimiya, K. 2001. Puccinia speciosa, sp. nov., host-alternates between Tricyrtis and Carex in Japan. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/00275514.2001.12063211 [Accessed April 28, 2025] 【R3-12746】2025/4/28投稿

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3行まとめ

広島県で採集された、ホトトギス属複数種とショウジョウスゲの間で宿主交代を行うさび菌の一種を検討し、Puccinia speciosaとして新種記載した。
接種試験により前者で精子・さび胞子世代、後者で夏胞子・冬胞子世代を確認した。
本種はホトトギス属植物における初のさび菌であり、同じスゲ属植物を宿主とする同属他種とは夏胞子・冬胞子世代の形態が異なっていた。
広島県山県郡三段峡

(新種)

Puccinia speciosa Y. Ono & Ishimiya
語源…美しい
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Puccinia caricis-blepharicarpae
同じショウジョウスゲに夏胞子・冬胞子世代を形成する
異種寄生性を有する
本種と異なり精子・さび胞子世代の宿主がホトトギス属植物ではなくサルトリイバラである
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種より冬胞子のサイズが小さい
Puccinia hibayamensis
同じユリ科(広義)植物に精子・さび胞子世代を形成する
同じスゲ属植物に夏胞子・冬胞子世代を形成する
異種寄生性を有する
本種と異なり精子・さび胞子世代の宿主がホトトギス属植物ではなくウバユリである
本種と異なり夏胞子の胞子壁が無色ではなく帯黄褐色~栗褐色
本種と異なり両性胞子が大型である
本種と異なり冬胞子が淡色である
Puccinia breviculmis
夏胞子が類球形、広倒卵形、または楕円形である
夏胞子の壁が無色である
夏胞子表面が小刺状
夏胞子の壁が厚い
夏胞子の発芽孔が赤道帯に分布する
本種と異なり夏胞子の発芽孔数が6-10(主に8)ではなく4または5
本種より冬胞子が顕著に短い
Puccinia caricis-conicae
夏胞子の壁が無色である
夏胞子の壁が厚い
夏胞子表面が小刺状
夏胞子の発芽孔が赤道帯に分布する
冬胞子が棍棒形
本種と異なり精子・さび胞子世代の宿主が不明である
本種より夏胞子のサイズが大きい
本種と異なり夏胞子の発芽孔数が6-10(主に8)ではなく5-6