2025年4月1日 (仮訳)コウヤクタケ類担子菌11種の再分類および9種のタイプ指定 Larsson, K-H. et al. 2025. Reclassification of eleven corticioid basidiomycetes with nine typifications. Fungal Systematics and Evolution. Available at: https://fuse-journal.org/images/Issues/Vol16Art1.pdf [Accessed April 1, 2025] 【R3-12665】2025/4/1投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ コウヤクタケ類11種について形態学的検討および分子系統解析による分類学的再検討を実施した。 9種のタイプ標本(ネオタイプ、エピタイプ、レクトタイプ等)を指定した。 また、10新組み合わせを提唱したほか、数種をシノニムとした。 (新組み合わせ) Cytidiella pallidolivens (Bourdot & Galzin) K.H. Larss. & Ryvarden 旧名:Phlebia pallidolivens (Bourdot & Galzin) Parmasto (基礎異名はCorticium seriale subsp. pallidolivens Bourdot & Galzin) ※Corticium seriale subsp.pallidolivensのレクトタイプ標本を指定した。 (新組み合わせ) Hydnophlebia flavicans (Bres.) K.H. Larss. & Ryvarden 旧名:Odonticium flavicans (Bres.) Nakasone (基礎異名はHydnum flavicans Bres.) (新組み合わせ) Hyphodermella pallidovirens (Bourdot & Galzin) K.H. Larss. & Spirin 旧名:Corticium pallidovirens Bourdot & Galzin (新組み合わせ) Lopharia avellanea (Bres.) K.H. Larss. & E. Larss. 旧名:Kneiffia avellanea Bres. ※Kneiffia avellaneaのレクトタイプ標本を指定した。 (新組み合わせ) Meruliopsis rubicunda (Litsch.) Spirin & K.H. Larss. 旧名:Ceraceomerulius rubicundus (Litsch.) J. Eriksson & Ryvarden (基礎異名はMerulius rubicundus Litsch.) 【よく似た種との区別】 Meruliopsis albostraminea ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり地中海地域からカスピ海低地地域に分布する 本種と異なり子実層面が帯桃橙色ではなくクリーム色 本種と異なり担子胞子がソーセージ形ではなく楕円形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sweden, Halland, Kvibille parish, Biskopstorp Nature Reserve (新組み合わせ) Mycoacia ocellata (Fr.) K.H. Larss. & Spirin 旧名:Grandinia ocellata Fr. ※Grandinia ocellataのネオタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Mycoacia livida 形態的に非常に類似している 本種と異なり主に広葉樹ではなく主に針葉樹に生じる 本種と異なり子実体縁部が老成すると離れる 本種と異なり子実下層菌糸が強くねじれてほぼ偽柔組織状になるのではなく垂直に配列する 本種と異なり子実下層菌糸の細胞が短いのではなく長い 本種と異なり子実下層菌糸の壁厚が多様なのではなく通常薄壁 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり樹脂様物質がコットンブルー染色時に多いのではなく少ない Sweden, Småland, Femsjö (その他掲載種) Mycoacia livida (Persoon) Zmitrovich ※Thelephora viscosa var. uvidaのネオタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Mycoacia ocellata 形態的に非常に類似している 本種と異なり主に針葉樹ではなく主に広葉樹に生じる 本種と異なり子実体縁部が老成すると離れるという特徴を欠く 本種と異なり子実下層菌糸が垂直に配列するのではなく強くねじれてほぼ偽柔組織状になる 本種と異なり子実下層菌糸の細胞が長いのではなく短い 本種と異なり子実下層菌糸が通常薄壁なのではなく壁厚が多様 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり樹脂様物質がコットンブルー染色時に少ないのではなく多い (新組み合わせ) Parvodontia gloeocystidiata (Gorjón & Saitta) K.H. Larss. 旧名:Leptocorticium gloeocystidiatum Gorjón & Saitta 【よく似た種との区別】 Parvodontia austrosinensis 担子胞子が小型 担子胞子が楕円形 グレオシスチジアの内容物がいくぶん帯黄色 骨格菌糸を有する 本種と異なりイタリアではなく中国などに分布する 本種と異なりグレオシスチジアが厚壁ではなく薄壁 Parvodontia luteocystidia 担子胞子が小型 担子胞子が楕円形 グレオシスチジアの内容物がいくぶん帯黄色 本種と異なり菌糸構成が1菌糸型 Parvodontia albocrustacea 担子胞子が小型 担子胞子が楕円形 グレオシスチジアの内容物がいくぶん帯黄色 本種と異なりイタリアではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり菌糸構成が1菌糸型 Parvodontia relampaga 担子胞子が小型 担子胞子が楕円形 グレオシスチジアの内容物がいくぶん帯黄色 骨格菌糸を有する 本種と異なりイタリアではなく米国などに分布する Portugal, Coimbra, Coimbra, Choupal National Forest (新組み合わせ) Phaeophlebiopsis roumeguerei (Bres.) K.H. Larss. & Ryvarden 旧名:Corticium roumeguerei Bres. ※Peniophora moellerianaのホロタイプ標本、Corticium roumeguereiのレクトタイプ標本を指定した。 (新組み合わせ) Quasiphlebia canadensis (W.B. Cooke) K.H. Larss. 旧名:Phlebia canadensis W.B. Cooke (新組み合わせ) Rhizochaete galactites (Bourdot & Galzin) K.H. Larss. & Spirin 旧名:Phanerochaete galactites (Bourdot & Galzin) J. Erikss. & Ryvarden (基礎異名はCorticium rhodoleucum subsp. galactites Bourdot & Galzin) Sweden. Östergötland, Skedevi par., Rejmyra (新組み合わせ) Stereophlebia pendula (Fr.) K.H. Larss. 旧名:Radulum pendulum Fr. ※Radulum pendulumのネオタイプ標本、本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Quasiphlebia canadensis 形態的に顕著に類似している 本種と系統的に異なる