2024年11月24日 (仮訳)ロッキー山脈南部に産した新種の菌、Sarea cirrhendocarpa Raynor, SJ., Watts, JL. & Manzitto-Tripp, EA. 2024. Sarea cirrhendocarpa, a fungus species new to science from the southern Rocky Mountains. Phytotaxa. Available at: https://phytotaxa.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.671.1.5 [Accessed November 24, 2024] 【R3-12281】2024/11/24投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国コロラド州の亜高山帯針葉樹林においてモミ属およびトウヒ属樹木の樹脂に発生した菌を検討し、Sarea cirrhendocarpaとして新種記載するとともに、本新種を絶滅危惧種と評価した。 本種は分子系統解析でS. resinaeと明確に異なる系統を形成し、子嚢盤の形状や子嚢、子嚢胞子のサイズ、側糸の形状なども異なっていた。 また、S. klamathicaとS. lignicolaの2新組み合わせを提唱した。 USA, Colorado, Grand Co. Arapaho-Roosevelt National Forest, Indian Peaks Wilderness (新種) Sarea cirrhendocarpa E. Tripp, Raynor, & J. Watts 語源…橙色の内側の果実の(子嚢盤の色から) 【よく似た種との区別】 Sarea resinae 樹脂生菌である 形態的に類似している(混同のおそれがある) 子嚢盤が黄色系 子嚢がKI+濃青色 子嚢胞子が球形 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢盤のサイズが小さい 本種と異なり子嚢盤が暗い橙色ではなく淡黄色~淡橙色 本種と異なり子嚢盤が凸形ではなく凹形~扁平 本種と異なり子嚢盤の縁が盤の丈を超えないのではなく顕著な縁部を有する 本種と異なり子実層が橙色で時に子実上層にかけて無色の層を有して2色になるのではなく一様に無色である 本種と異なり子実層がKI+淡紫色 本種と異なり子実層がK陰性でない 本種より子嚢のサイズが大きい 本種より子嚢胞子のサイズが大きい 本種と異なり側糸が主に棍棒形ではなく円筒形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sarea klamathica 本種と異なり子嚢盤の盤が橙色ではなく暗色 本種と異なり子嚢盤の盤にしばしば粉霜を伴う Sarea difformis(クロヤニサラタケ) 樹脂生菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢盤の盤が橙色ではなく暗色 本種と異なり子実層に紫色で強塩基に反応して青色になる色素を含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Sarea coeloplata 樹脂生菌である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子嚢盤の盤が橙色ではなく暗色 本種と異なり子実層が淡灰色~暗い帯灰褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Sarea klamathica (J.K. Mitch. & Quijada) Raynor, J. Watts, & E. Tripp 旧名:Atrozythia klamathica J.K. Mitch. & Quijada 【よく似た種との区別】 Sarea cirrhendocarpa 本種と異なり子嚢盤の盤が暗色ではなく橙色 本種と異なり子嚢盤の盤にしばしば粉霜を伴うという特徴を欠く (新組み合わせ) Sarea lignicola (Sigler) Raynor, J. Watts, & E. Tripp 旧名:Arthrographis lignicola Sigler (その他掲載種) Sarea resinae (Fries) Kuntze 【よく似た種との区別】 Sarea cirrhendocarpa 樹脂生菌である 形態的に類似している(混同のおそれがある) 子嚢盤が黄色系 子嚢がKI+濃青色 子嚢胞子が球形 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子嚢盤のサイズが大きい 本種と異なり子嚢盤が淡黄色~淡橙色ではなく暗い橙色 本種と異なり子嚢盤が凹形~扁平ではなく凸形 本種と異なり子嚢盤に顕著な縁部を有するのではなく縁が盤の丈を超えない 本種と異なり子実層が一様に無色であるのではなく橙色で時に子実上層にかけて無色の層を有して2色になる 本種と異なり子実層がKI+淡紫色でない 本種と異なり子実層がK陰性 本種より子嚢のサイズが小さい 本種より子嚢胞子のサイズが小さい 本種と異なり側糸が円筒形ではなく主に棍棒形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される