(仮訳)新熱帯産の追加の2新種:Sticta flakusiorumおよびS. kukwae
Ossowska, EA. et al. 2025. Sticta flakusiorum and S. kukwae – two additional new species from the Neotropics (Peltigerales, Peltigeraceae). MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/139681/ [Accessed March 8, 2025] 【R3-12592】2025/3/8投稿

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3行まとめ

ボリビアとペルーからSticta flakusiorumおよびS. kukwaeの2新種を記載した。
前者はS. humboldtiiに近縁で、地衣体が白い毛に覆われ、子器が葉央またはやや葉縁に生じることなどで特徴づけられた。
後者はS. weigeliiに近縁で、子器が極めて少数、裂片の縁が顕著な波状で、フィリディアが発達することなどで特徴づけられた。
Bolivia, Dept. La Paz, Prov. Bautista Saavedra, Área Natural de Manejo Integrado Nacional APOLOBAMBA, between La Curva and Charazani

(新種)

Sticta flakusiorum Ossowska, B. Moncada & Lücking
語源…ボリビアの地衣学者、Adam Flakus氏とPamela Rodriguez-Flakus氏に献名
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【よく似た種との区別】
Sticta humboldtii
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコロンビアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体上面がかなり毛状なのではなく非常に密な毛に覆われる
本種と異なり地衣体下面が褐色ではなくクリーム色
本種と異なり子器がやや葉縁に生じるという特徴を欠く
本種と異なり子器縁部が全縁~円鋸歯状でない
本種と異なり子器が部分的に~完全に白色の毛に覆われるという特徴を欠く
本種と異なり真のシリアを有する
本種と異なり粉芽を葉縁に生じる
本種と異なり一次トメンタが白色~クリーム色ではなくクリーム色
本種と異なりトメンタが海綿状~束状でない
本種と異なり盃点に白色~黄色(のちにK+紫色)または部分的に褐色の”scabrid basal membrane”を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta pseudohumboldtii
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコロンビアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体上面がかなり毛状なのではなく非常に密な毛に覆われる
本種と異なり地衣体下面が褐色ではなくクリーム色
本種と異なり一次トメンタが白色~クリーム色ではなくクリーム白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta parahumboldtii
南米に分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコロンビアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体上面がかなり毛状なのではなく非常に密な毛に覆われる
本種と異なり地衣体下面が褐色ではなくクリーム色
本種と異なり子器を欠く
本種と異なり一次トメンタが白色~クリーム色ではなくクリーム色~灰褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta minutula
南米に分布する
地衣体上面が毛状
本種と異なりコロンビアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体下面が褐色ではなくクリーム白色
本種と異なり裂片の縁が波状ではなく全縁~円鋸歯状
本種と異なり裂芽を有する
本種と異なり一次トメンタが全体的に疎らである
本種と異なり盃点が疎らである
Sticta hirta
南米に分布する
地衣体上面が毛状
本種と異なりコロンビアにおける分布が知られている
本種と異なり地衣体下面が褐色ではなくクリーム色
本種と異なり裂片の縁が波状ではなく全縁~円鋸歯状
本種と異なりトメンタが不規則形で葉縁に向けて疎らになり、束状~海綿状である
Bolivia, Dept. La Paz, Prov. Franz Tamayo, Área Natural de Manejo Integrado Nacional APOLOBAMBA, between la Cumbre and Pelechuco, close to Aguas Blancas

(新種)

Sticta kukwae Ossowska, Magain & Sérus.
語源…ボリビアの地衣学者、Martin Kukwa氏に献名
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【よく似た種との区別】
Sticta weigelii
ボリビアに分布する
本種と異なり地衣体下面がベージュ色~暗褐色
本種と異なり裂片縁部が強い波状という特徴を欠く
本種と異なり裂芽を有する
Sticta andina
ボリビアに分布する
本種と異なり地衣体下面が暗色
本種と異なり裂片縁部が強い波状という特徴を欠く
本種と異なり子器が豊富である
本種と異なり子器縁部が疣状~円鋸歯状
本種と異なり裂芽を有する
Sticta scabrosa
ボリビアに分布する
フィリディアを有する
本種と異なり地衣体下面が黄褐色
本種と異なり裂片縁部が強い波状という特徴を欠く
本種と異なり子器縁部が暗褐色ではなく地衣体と同色
本種と異なり子器縁部が円鋸歯状ではなく全縁~ごく稀に浅い円鋸歯状
本種と異なりフィリディアが帯黒褐色ではなく地衣体と同色
Sticta waikamoi
本種と異なりボリビアではなくハワイなどに分布する
本種と異なり地衣体下面が暗褐色
本種と異なり裂片縁部が強い波状という特徴を欠く
本種と異なり裂芽を有する
Sticta umbilicariiformis
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりタンザニア、ルワンダ、ケニアなどに分布する
本種と異なり地衣体がしばしばかなり大型
本種と異なり葉縁にパスチュールを豊富に有し時に粉芽状
本種と異なり地衣体下面がクリーム色~褐色
本種と異なり裂片が厚い
本種と異なり裂片縁部が波状~小孔状
本種と異なりトメンタが厚い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sticta monlueckiorum
ボリビアに分布する
裂片縁部が波状
本種より地衣体のサイズが大きい
本種と異なり地衣体が中程度に分枝する
本種と異なり地衣体下面がベージュ色~帯黄色
本種と異なり子器が葉央に生じる
本種と異なり子器縁部が毛状
本種と異なり栄養生殖の散布体を欠く
本種と異なり盃点の密度が中央部と縁部の両方で1–20個/cm²なのではなく中央部で41–60個/cm²、縁部で100個以上/cm²である