2025年4月12日 (仮訳)分類学的および系統学的根拠に基づき明らかになったパキスタン産のAgaricus属Minores節の1新種 Maula, F. et al. 2025. Taxonomic and phylogenetic evidence reveal a new species of the genus Agaricus section Minores from Pakistan. Nordic Journal of Botany. Available at: https://nsojournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/njb.04727 [Accessed April 12, 2025] 【R3-12697】2025/4/12投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州で採集された菌を検討し、Agaricus tarbelensisとして新種記載した。 本種は傘中央部が淡い帯赤橙色で淡い帯赤灰色の小鱗片または帯紫褐色の繊維を伴い、被膜を有し、縁シスチジアが比較的小型であることなどで特徴づけられた。 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析では本種は独自の系統を形成した。 Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa, on loamy soil, Swabi District (Tarbela dam) (新種) Agaricus tarbelensis F.Maula, Saba & Asif 語源…タルベラ(ダム)産の 【よく似た種との区別】 Agaricus minorpurpureus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する 本種と異なり傘中央部が扁平凸形で縁部が僅かに中高 本種と異なり傘表面が乾燥している 本種と異なり傘表面に帯赤色~帯紫褐色の繊維を伴う 本種と異なり襞が帯紫褐色 本種と異なり襞が便腹形 本種と異なり子実体が切断時変色しない 本種より縁シスチジアのサイズが比較的大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus coccyginus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する 本種と異なり傘が幼時桃色~帯灰褐色で成熟時褐色 本種と異なり傘の中央部が中高で成熟時扁平 本種と異なり傘表面が乾燥している 本種と異なり傘表面全体を微小な繊維が覆う 本種と異なりつばが懸垂性 本種より縁シスチジアのサイズが比較的大きい 本種と異なり縁シスチジアが洋梨形で有柄球状 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus kerriganii ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくスペインなどに分布する 本種と異なり傘中央部が帯桃色または紫色で縁部にかけて帯黄白色 本種と異なり傘が半球形~凸形で中央部が窪む 本種と異なり襞が幼時帯桃灰色で最終的に帯黒色 本種と異なり柄が棍棒形 本種より縁シスチジアのサイズが比較的大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus jingningensis アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する 本種と異なり傘の地の色が白色または灰色で湿時赤色 本種と異なり傘が初め凸形で成熟すると扁平になり、中央部が中高で縁部が直線状 本種と異なり傘表面に帯赤褐色または帯紫褐色の繊維状鱗片を伴う 本種と異なり襞が帯桃褐色~褐色 本種より縁シスチジアのサイズが比較的大きい 本種と異なり縁シスチジアが楕円形 本種と異なり傘表皮菌糸の一部の隔壁が狭窄する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus catenatus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する 本種と異なり傘中央部が帯赤褐色~淡褐色 本種と異なり傘が扁平で中央部が僅かに截断状、縁部が直線状 本種と異なり傘表面に白色の外被膜の名残が付着する 本種と異なり襞が桃褐色~褐色 本種と異なり柄表面がつばより上は平滑、下部は繊維状 本種と異なり担子胞子が楕円形~長形 本種と異なり縁シスチジアがほとんどの場合2-3つ鎖生する 本種と異なり縁シスチジアが棍棒形、球形、または楕円形の細胞からなる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus sodalis アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなくタイなどに分布する 本種と異なり傘が帯紫褐色 本種と異なり縁シスチジアに黄色色素を有する 本種と異なり縁シスチジアが洋梨形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus rufipileus アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する 本種と異なり傘中央部が帯赤褐色または褐色 本種と異なり傘の中央部がやや中高 本種と異なり柄のつばより下の表面が白色繊維状 本種より縁シスチジアのサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Agaricus patris アジアに分布する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する 本種と異なり傘が帯赤褐色 本種と異なり傘が扁平で中央部が僅かに截断状 本種と異なり襞が帯桃褐色 本種と異なり柄のつばより下の表面が僅かに繊維状 本種より縁シスチジアのサイズが比較的大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される