2024年9月19日 (仮訳)日本のスギの栽培品種、サンブスギにおける溝腐病の原因菌であるFomitiporia torreyaeの分類および系統的位置 Ota, Y. et al. 2014. Taxonomy and phylogenetic position of Fomitiporia torreyae, a causal agent of trunk rot on Sanbu-sugi, a cultivar of Japanese cedar (Cryptomeria japonica) in Japan. Mycologia. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.3852/13-045 [Accessed September 19, 2024] 【R3-12084】2024/9/19投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 日本のサンブスギの溝腐病の原因菌を調査し、Fomitiporia torreyaeと同定した。 また、本種がサワラ、コウヤマキ、ナシといった他の針葉樹や広葉樹の枯死にも関与していることが判明した。 分子系統解析により、本種が中国のF. bannaensisに近縁であることを示し、その形態的多様性と種内の遺伝的変異を認めた。 (その他掲載種) Fomitiporia torreyae Y.C. Dai & B.K. Cui チャアナタケモドキ 【よく似た種との区別】 Fomitiporia bannaensis 子実体が背着生 担子胞子が小型 子実層剛毛が短い ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種より孔口のサイズが僅かに小さい 本種より実質菌糸が錯綜し部分的に凝集する ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitiporia punctata(ミヤマチャアナタケ) 形態的に類似している(この種に同定されていた) ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり暖温帯~亜熱帯ではなく亜寒帯~冷温帯に分布し、分布域が重ならないとみられる 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり子実層剛毛を有する ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitiporia juniperina 同じヒノキ科植物に生じる 子実体が背着生 担子胞子の長さが類似している ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり剛毛を有するのではなく欠く ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Fomitiporia punctata (P. Karsten) Murrill ミヤマチャアナタケ 【よく似た種との区別】 Fomitiporia torreyae(チャアナタケモドキ) 形態的に類似している(本種に同定されていた) ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり亜寒帯~冷温帯ではなく暖温帯~亜熱帯に分布し、分布域が重ならないとみられる 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり子実層剛毛を欠く ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fomitiporia juniperina 同じヒノキ科植物に生じる 子実体が背着生 担子胞子の長さが類似している ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり剛毛を有するのではなく欠く ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Fomitiporia juniperina (Murrill) T. Hattori & Y. Ota 旧名:Fuscoporia juniperina Murrill 【よく似た種との区別】 Fomitiporia torreyae(チャアナタケモドキ) 同じヒノキ科植物に生じる 子実体が背着生 担子胞子の長さが類似している ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり剛毛を欠くのではなく有する ITS+nrLSU+tef1-α+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される ※この他にマレーシア産のFomitiporia属の一種を掲載した。