2024年8月25日 (仮訳)形態および系統学的解析に基づく中国北部産のClavulina属3新種 Gao, Y. et al. 2024. Three new species of the genus Clavulina (Hydnaceae, Cantharellales) from North China based on morphological and phylogenetic analysis. MycoKeys. Available at: https://mycokeys.pensoft.net/article/124004/ [Accessed August 25, 2024] 【R3-12009】2024/8/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 中国からClavulina chengdeensis、C. griseoviolacea、およびC. pallidaの3新種を記載した。 これらの種はそれぞれ子実体が白色~汚白色でやや皺状、子実体が灰色~暗灰紫色で不規則に多分枝し、柄が時に白色、子実体が白色~淡クリーム色で先端がやや橙色であることなどで特徴づけられた。 それぞれの種は分子系統解析で独自の系統を形成し、本報告により中国産の本属菌は14種に増加した。 中国河北省承徳市小喇叭溝 (新種) Clavulina chengdeensis Yue Gao, Hao Zhou, & C.L. Hou 語源…承徳産の 【よく似た種との区別】 Clavulina rugosa(カレエダタケモドキ) ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくチュニジア、スペイン、イタリア、米国などに分布する 本種と異なり子実体表面に縦方向の皺をあらわす 本種より担子器のサイズが比較的大きい 本種より担子器小柄が長い 本種より担子胞子のサイズが比較的大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina mahiscolorata 子実体の色が類似している ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくメキシコなどに分布する 本種と異なり子実体が乾燥時トウモロコシ色やみかん色になる 本種と異なり子実体の枝表面が平滑 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国天津市薊州区九龍山 (新種) Clavulina griseoviolacea Yue Gao, Hao Zhou, & C.L. Hou 語源…灰紫色の(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Clavulina cinerea(ハイイロカレエダタケ) ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく米国、デンマーク、フィンランドなどに分布する 本種と異なり子実体が灰色~暗灰紫色ではなく淡紫灰色~灰色 本種より担子器のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina iris 中国に分布する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりキプロスにおける分布が知られている 本種と異なり子実体表面に白色の粉を伴う 本種と異なり子実体の枝が時に部分的に、または豊富に融合する 本種より担子器のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と偽シスチジア(菌糸末端)の幅が異なる ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina tuxtlasana ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくメキシコなどに分布する 本種と異なり子実体が分枝しないか稀に二叉分岐する 本種と異なり子実体の枝に僅かに縦方向の皺をあらわす 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり菌糸にクランプを欠く ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina crystallifera 子実体の分枝の形状が類似している ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくブラジルなどに分布する 本種と異なり枝の髄層菌糸に針状結晶を有する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国北京市密雲区黒龍潭 (新種) Clavulina pallida Yue Gao, Hao Zhou, & C.L. Hou 語源…淡色の(子実体の色から) 【よく似た種との区別】 Clavulina mahiscolorata 子実体が白色 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくメキシコなどに分布する 本種と異なり子実体が乾燥時橙色になる 本種より担子器のサイズが大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina rugosa(カレエダタケモドキ) 子実体が分枝しないか疎らに分枝する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくチュニジア、スペイン、イタリア、米国などに分布する 本種と異なり子実体表面に縦方向の皺をあらわす 本種より担子胞子のサイズが比較的大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina livida 中国に分布する 子実体が分枝しない ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が白色~淡クリーム色ではなく帯灰オリーブ色~暗オリーブ色 本種と異なり子実体の枝の先端が老成すると淡い帯桃肉桂色~栗色 本種より担子器のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Clavulina caespitosa ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなくガイアナなどに分布する 本種と異なり子実体が叢生する 本種と異なり子実体が分枝せず、先端が鋭く尖る 本種より担子器のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり”postpartal septa”を欠く ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される