(仮訳)ITSおよび28S配列の形態学的・分子系統学的解析に基づきパキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州、スワビ地区に産したTubaria属の新種、Tubaria asiatica
Maula, F. et al. 2024. Tubaria asiatica sp. nov. from district Swabi, Khyber Pakhtunkhwa Pakistan, based on morphological and phylogenetic analysis of ITS and 28S sequences. Nordic Journal of Botany. Available at: https://nsojournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/njb.04538 [Accessed February 22, 2025] 【R3-12551】2025/2/22投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州で採集された菌を検討し、Tubaria asiaticaとして新種記載した。
本種は傘が淡黄橙色~淡橙色、襞が直生し、柄が淡黄橙色で円筒形~類円筒形、担子胞子が長楕円形、楕円形、涙状、菱形であり、縁シスチジアが棍棒形であることなどで特徴づけられた。
本種はITS+nrLSUに基づく分子系統解析を基にパキスタンから報告された初のTubaria属菌となった。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa, Swabi district (Jagan nath)

(新種)

Tubaria asiatica F. Maula, Saba & Asif
語源…アジアの
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Tubaria conspersa(チャムクエタケ)
パキスタンに分布する
子実体のサイズが同一
傘が幼時赤褐色
傘表面が毛状または鱗片状
襞が直生~やや垂生または”uncinate”である
担子胞子が類楕円形~楕円形、時に類紡錘形および腎臓形
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりドイツ、フランス、米国における分布が知られている
本種と異なり傘が橙色~帯橙暗褐色でない
本種と異なり傘が凸形で中央部が窪むという特徴を欠く
本種と異なり担子器が長楕円形、楕円形、類棍棒形~円筒形でない
本種と異なり担子器の小柄が長いという特徴を欠く
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tubaria squamata
アジアに分布する
子実体のサイズが同一
傘が幼時赤褐色
傘表面が毛状または鱗片状
襞が直生~やや垂生または”uncinate”である
担子胞子が類楕円形~楕円形、時に類紡錘形および腎臓形
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり傘が橙色~帯橙暗褐色でない
本種と異なり傘が凸形で中央部が窪むという特徴を欠く
本種と異なり担子器が長楕円形、楕円形、類棍棒形~円筒形でない
本種と異なり担子器の小柄が長いという特徴を欠く
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tubaria bispora
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくマルティニーク、コスタリカなどに分布する
本種と異なり傘が半球形で中央部が扁平である
本種と異なり柄表面が絹状条線状
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tubaria confragosa(ヒメツツエタケ)
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくドイツ、フランス、米国、カナダなどに分布する
本種と異なり傘が帯赤褐色
本種より担子器の小柄のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が楕円形~長楕円形
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Tubaria punicea
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく米国、カナダなどに分布する
本種と異なり傘がワインレッド~血赤色
本種と異なり傘が半球形
本種と異なり襞が僅かに垂生~直生する
本種と異なり担子胞子が卵形~楕円形
本種と異なり側シスチジアが子実層において散在する偽シスチジアとして存在する
ITSおよびITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される