(仮訳)中国中部産のAmanitaAmanita節2新種
Su, Y-T. et al., 2022. Two new species of Amanita section Amanita from Central China. Mycological Progress. Available at: https://doi.org/10.1007/s11557-022-01828-7 [Accessed February 3, 2025] 【R3-12494】2025/2/3投稿

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3行まとめ

中国湖北省および湖南省で採集された2種の菌を検討し、Amanita collariataおよびA. subparcivolvataの2新種を記載した。
前者はマツ科とブナ科の混交林に発生し、子実体が小型で、柄基部に襟状の構造を有し、担子胞子が広楕円形で、有毒である可能性が示された。
後者はブナ科広葉樹林に発生し、傘が橙赤色で、帯黄色円錐形の被膜の名残を伴い、担子胞子が広楕円形であることなどで特徴づけられた。
中国湖南省永州市道県

(新種)

Amanita collariata Y.T. Su, Zhu L. Yang & Z.H. Chen
語源…襟の(柄基部の形状から)
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【よく似た種との区別】
Amanita albocreata
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり傘が帯褐色~褐色ではなく白色で中央部が帯黄色または帯黄褐色
本種と異なりつばを有するのではなく欠く
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita griseopantherina
中国に分布する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモミ属やトウヒ属樹木が優占する亜高山帯森林に生息する
本種より子実体がずっとがっしりとしている
本種と異なり菌糸にクランプを一般に有する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita pantherina(テングタケ)
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくチェコなどに分布する
本種より子実体のサイズが大きい
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita pseudopantherina
中国に分布する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体のサイズが比較的大きい
本種より担子胞子のサイズが大きい
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita subglobosa
中国に分布する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より子実体ががっしりとしている
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり菌糸にクランプを普通に有する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita parvipantherina
中国に分布する
形態的に類似している(混同のおそれがある)
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子の幅が狭い
本種と異なり傘の被膜の名残において繊維状菌糸がより豊富
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国湖南省張家界市天門山

(新種)

Amanita subparcivolvata Y.T. Su, W.Q. Qin, Zhu L. Yang & Z.H. Chen
語源…Amanita parcivolvata類似の
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【よく似た種との区別】
Amanita parcivolvata
東アジアに分布する
形態的に類似している
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国、日本などに分布する
本種と異なり傘が緋色から帯赤橙色
本種と異なり担子器基部にクランプを稀に有する
本種より担子胞子の幅が広い
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita muscaria(ベニテングタケ)
中国に分布する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりモミ属やトウヒ属樹木が優占する森林に生息する
本種より子実体ががっしりとしている
本種と異なりつばの位置が柄のやや上位からやや中位である
本種より担子胞子の幅が狭い
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita rubrovolvata(ヒメベニテングタケ)
東アジアに分布する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく台湾などに分布する
本種より子実体のサイズが小さい
本種と異なりつばの位置が柄のやや上位である
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり菌糸にクランプを欠く
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita subfrostiana
中国に分布する
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より柄が短い
本種と異なりつばの位置が柄のやや中位
本種より担子胞子の形状が比較的丸い
ITS+nrLSU+RPB2+TEF1-α+TUB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita aurantiovelata
本種と異なり中国ではなく南米などに分布する
本種より子実体の形状が細長い
本種より担子器の幅が狭い