(仮訳)タイ、チエンマイ県の森林廃棄物処理場に産したPenicillium属2新種とクロサイワイタケ亜綱の1新属
Thitla, T. et al. 2025. Two new species of Penicillium and a new genus in Xylariomycetidae from the forest dump-sites in Chiang Mai, Thailand. MycoKeys. Available at: https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC12056519/pdf/mycokeys-116-275.pdf [Accessed May 15, 2025] 【R3-12798】2025/5/15投稿

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3行まとめ

タイ、チエンマイ県の森林廃棄物処理場において土壌から分離された3種の菌を検討した。
そのうち1種を新属新種Pseudoleptodontidium chiangmaienseとして、残りの2種をPenicillium terraeおよびP. chiangmaienseとしてそれぞれ記載した。
Pseudoleptodontidium属は形態的にNeoleptodontidium属に類似するが異なる系統を形成し、Penicillium属の2種はそれぞれExilicaulis節、Lanata-Divaricata節に含まれた。
Thailand, Chiang Mai Province, Mae Taeng District, Papae

(新種)

Penicillium terrae Thitla, Monkai, Lumyong & Hongsanan
語源…土壌の
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【よく似た種との区別】
Penicillium laeve
フィアライドが単生する
分生子のサイズの範囲が重なる
37°Cで生育不能
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが短い
本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく球形
本種と異なりCREAおよびCYAS培地で生育できない
本種よりCYA、DG18、OA、YES培地での25°Cでの生長とCYA培地での30°Cでの生長が遅い
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium ovatum
フィアライドが単生する
37°Cで生育不能
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが短い
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なり分生子が球形~類球形ではなく楕円形
本種と異なりCREAおよびCYAS培地で生育できない
本種よりCYA、DG18、MEA、OA培地での25°Cでの生長が遅い
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thailand, Chiang Mai Province, Mae Rim District, Mae Sa

(新種)

Penicillium chiangmaiense Thitla, Monkai, Lumyong & Hongsanan
語源…チェンマイ産の
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【よく似た種との区別】
Penicillium brefeldianum
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有性世代が知られている
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium limosum
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり有性世代が知られている
本種よりMEA培地での生長が遅い
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Penicillium michoacanense
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄のサイズが小さい
本種よりフィアライドのサイズが小さい
本種と異なりCREA培地で弱い酸を産生する
ITS+TUB+CAM+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Thailand, Chiang Mai Province, Mueang Chiang Mai District, Su Thep

(新種)

Pseudoleptodontidium chiangmaiense Thitla, Monkai, Lumyong & Hongsanan
語源…(属名)偽のLeptodontidium属/(種小名)チェンマイ産の
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【よく似た種との区別】
Neoleptodontidium aciculare
分生子柄が類円筒形
分生子柄に隔壁を有する
分生子形成細胞が末端生および側生
分生子形成細胞がフィアライドである
分生子が類円筒形
分生子に隔壁を欠く
ITS+nrLSU+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子形成細胞の幅が狭い
本種と異なり分生子形成細胞が倒棍棒形で歯牙状という特徴を欠く
本種と異なり分生子形成細胞がシンポジオ状に伸長するという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が類球形~楕円形でない
ITS+nrLSU+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Neoleptodontidium aquaticum
分生子柄が類円筒形
分生子柄に隔壁を有する
分生子形成細胞が末端生および側生
分生子形成細胞がフィアライドである
分生子が類円筒形
分生子に隔壁を欠く
ITS+nrLSU+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子形成細胞の幅が狭い
本種と異なり分生子形成細胞が倒棍棒形で歯牙状という特徴を欠く
本種と異なり分生子形成細胞がシンポジオ状に伸長するという特徴を欠く
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が類球形~楕円形でない
ITS+nrLSU+RPB2+TUBに基づく分子系統解析で明瞭に区別される