2025年1月7日 (仮訳)メキシコ北部の山岳雲霧林に産したPhylloporus属2新種 Gutiérrez-Domínguez, E. et al. 2024. Two new species of Phylloporus (Boletaceae) from the montane cloud forest of Eastern Mexico. Phytotaxa. Available at: https://phytotaxa.mapress.com/pt/article/view/phytotaxa.668.1.3 [Accessed January 7, 2025] 【R3-12413】2025/1/7投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ メキシコ、ベラクルス州の山岳雲霧林で採集された2種の菌を検討し、Phylloporus montanusおよびP. xalapensisとして新種記載した。 前者は柄表面に長く緩い繊維を伴い、基部には白色の菌糸体を有し、肉が薄く青変しない点、後者は基部に黄色の菌糸体を有し、襞と肉がいずれも青変し、柄表面が溝状であることなどで特徴づけられた。 アメリカ大陸から記載されたPhylloporus属菌の検索表を掲載した。 Mexico, Veracruz, Municipality of Xalapa, Santuario del Bosque de Niebla (新種) Phylloporus montanus E. Gutiérrez, Montoya, Ant. Ramos & A. Andrade 語源…山地の 【よく似た種との区別】 Phylloporus quercophilus メキシコに分布する ITS+nrLSU+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体ががっしりとしている 本種より傘がクッション形であり縁部が成熟しても内側に巻く 本種より傘肉が厚い 本種と異なり襞が襞同士の間や傘の直下においてしばしば脈状になるか吻合する 本種より柄の幅が広い 本種と異なり柄表面にしばしば圧着した帯赤色または微細な糠状の鱗片を有する 本種と異なり柄基部の菌糸体が白色ではなく帯黄色 本種より担子胞子の幅が広い 本種より担子胞子のQ値が小さい 本種より側シスチジアのサイズが大きい 本種と側シスチジアの形状が異なる 本種より縁シスチジアの幅が広い 本種と異なり縁シスチジアが球状有柄など ITS+nrLSU+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phylloporus centroamericanus アメリカ大陸に分布する 森林に生息する 同じコナラ属樹木と関係を持つ 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS+nrLSU+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりメキシコではなくコスタリカなどに分布する 本種と異なり傘が帯赤褐色で橙色を帯びるか帯赤ワイン色なのではなく褐色、帯赤褐色またはチョコレート褐色 本種と異なり傘表面が綿毛状~ややビロード状ではなく細い波状線~小区画状または微細な繊維状鱗片状 本種と異なり傘肉が微かに青変する 本種と異なり襞が微かに青変する 本種と異なり柄表面が長く緩い繊維状ではなく淡褐色の小疱状の点状 本種と異なり柄が中空 本種と異なり担子胞子が黄緑色を帯びるのではなく蜜褐色~淡褐色 本種と異なりシスチジアが球状有柄でない ITS+nrLSU+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Mexico, Veracruz, Municipality of Xalapa, Santuario del Bosque de Niebla (新種) Phylloporus xalapensis E. Gutiérrez, Montoya, Ant. Ramos & Bandala 語源…ハラパ産の 【よく似た種との区別】 Phylloporus rimosus メキシコに分布する 森林に生息する 同じコナラ属樹木と関係を持つ 傘表皮が毛状被 ITS+nrLSU+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが大きい 本種より傘の最大直径が大きい 本種と異なり傘が扁平凸形で僅かに窪むのではなく幼時または成熟しても凸形またはクッション形で縁部が内側に巻く 本種と異なり傘表面が一様にビロード状なのではなく、普通裂け目を生じて不規則あるいは亀裂状の小区画状模様または細い波状線をあらわす 本種と異なり傘表皮が剥がれやすい 本種より柄のサイズが大きい 本種と異なり柄表面が小型でざらつくか硬い鱗片状 本種と異なり柄表皮が剥がれやすい 本種と異なり担子胞子が透明で微かに帯黄緑色を帯びるのではなく黄色~琥珀黄色または黄褐色 本種より担子胞子が僅かに厚壁 本種より側シスチジアの幅が広い 本種と異なり側シスチジアが球状有柄のことがない 本種より縁シスチジアのサイズが小さい 本種と異なり縁シスチジアがしばしば膨大するか球状有柄 本種と異なり傘表皮の細胞が微かに帯黄色で緑色を帯びるのではなく帯黄褐色 本種より傘表皮の細胞鎖の節間要素の幅が広い ITS+nrLSU+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される