(仮訳)シロアリの巣に生じた新種Xylaria iriomotensisおよびX. angulosaについて
Okane, I. et al. 2025. Xylaria iriomotensis sp. nov. from termite nests and notes on X. angulosa. Botanical Studies. Available at: https://as-botanicalstudies.springeropen.com/articles/10.1186/s40529-024-00447-7 [Accessed January 22, 2025] 【R3-12457】2025/1/22投稿

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3行まとめ

西表島のシロアリの巣の菌園から湿室法で得られた菌を検討し、Xylaria iriomotensisとして新種記載した。
本種は当初X. angulosaと同定されており、培養下でテレオモルフを形成した一方、アナモルフを形成しない点で特異であった。
また、X. angulosaを台湾およびインドから初めて報告し、分子系統解析で本種がX. nigripesクラスタに含まれることを示した。
沖縄県西表島

(新種)

Xylaria iriomotensis I. Okane, H.-M. Hsieh & Y.-M. Ju
語源…西表産の
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【よく似た種との区別】
Xylaria angulosa
東アジアに分布する
形態的に類似している(当初この種に同定された)
子座が暗褐色
子座頂部が不稔である
子嚢胞子の形質が類似している
本種と異なり日本ではなくインドネシア、台湾、インドに分布する
本種と異なり子座が分枝しないか時に分枝するのではなく頻繁に二叉分岐する
本種と異なり子座内部が類白色ではなく中心部が黒色、子嚢殻層が黒色である
本種と異なり子座内部が同質ではなく異質
本種と異なり子座における子嚢殻の隆起が不明瞭~明瞭ではなく半分露出する
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria coprinicola
東アジアに分布する
子座の外層を欠く
子嚢胞子の形態が類似している
培養下でテレオモルフを形成する
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本ではなく中国などに分布する
本種と異なりシロアリの巣に生じるのではなく地上生である
本種と異なりアナモルフが知られている
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria guepini
子座の外層を欠く
子嚢胞子の形態が類似している
培養下でテレオモルフを形成する
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本ではなくフランスなどに分布する
本種と異なりシロアリの巣に生じるのではなく地上生である
本種と異なりアナモルフが知られている
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria terricola
東アジアに分布する
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本ではなく台湾などに分布する
本種と異なり有性世代が知られていない
本種と異なり無性世代が知られている
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Xylaria angulosa J.D. Rogers, Callan & Samuels
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【よく似た種との区別】
Xylaria iriomotensis
東アジアに分布する
形態的に類似している(当初本種に同定された)
子座が暗褐色
子座頂部が不稔である
子嚢胞子の形質が類似している
本種と異なりインドネシア、台湾、インドではなくに日本分布する
本種と異なり子座が頻繁に二叉分岐するのではなく分枝しないか時に分枝する
本種と異なり子座内部が中心部が黒色、子嚢殻層が黒色ではなく類白色である
本種と異なり子座内部が異質ではなく同質
本種と異なり子座における子嚢殻の隆起が半分露出するのではなく不明瞭~明瞭
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria furcata
台湾、インドネシアに分布する
子座が繰り返し二叉分岐する
本種と異なり子座が頑丈ではなく繊細である
本種と異なり子座が広い角度で二叉分岐するのではなく鋭角に分岐する
本種と異なり子座内部に黒色の中心部を有するのではなく欠く
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Xylaria brunneovinosa
台湾に分布する
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子座が帯ワイン色
本種と異なり子座内部に黒色の中心部を有するのではなく欠く
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
RPB2+TUB+ACTおよびITSに基づく分子系統解析で明瞭に区別される