(仮訳)形態および系統解析により明らかになった中国産のスイカズラ属植物を宿主とするErysipheMicrosphaera節の新種
He, Q. & Bai, L. 2023. Morphological and phylogenetic analyses revealed a new species of Erysiphe sect. Microsphaera on Lonicera in China. Journal of Plant Pathology. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s42161-023-01340-1 [Accessed March 21, 2023] 【R3-10440】2023/3/21投稿

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3行まとめ

中国青海省においてLonicera rupicolaに生じたうどんこ病菌の一種を検討し、Erysiphe lonicericolaとして新種記載した。
本種はLonicera rupicolaから報告された初のうどんこ病菌となった。
本種は同じスイカズラ科植物を宿主とする、形態的に類似する同属他種とは閉子嚢殻付属糸や分生子柄の形態などが異なっていた。
中国青海省玉樹チベット族自治州嚢謙県

(新種)

Erysiphe lonicericola L. C. Bai & Q. E. He
語源…スイカズラ属に生息する
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Erysiphe chifengensis
中国に分布する
同じスイカズラ科植物を宿主とする
閉子嚢殻の付属糸が一様に短い
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりLonicera rupicolaではなくZabelia bifloraなどを宿主とする
本種と異なり閉子嚢殻の付属糸の数が5-23である
本種と異なり閉子嚢殻の付属糸が2-4回ではなく4-6回二叉分岐する
本種と異なり子嚢の閉子嚢殻あたりの数が8-16ではなく5–13(通常4–10)
本種と異なり子嚢が2-4胞子性ではなく(3–)5–7(–8)胞子性
本種より分生子柄の脚細胞が長い
本種と異なり分生子柄の脚細胞が直線状~屈曲状またはやや屈曲状~波状ではなく常に直線状
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Erysiphe ehrenbergii
同じスイカズラ属植物を宿主とする
本種と異なりLonicera rupicolaが宿主として知られていない
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より閉子嚢殻の付属糸がずっと長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Erysiphe lonicerae
同じスイカズラ属植物を宿主とする
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりLonicera rupicolaが宿主として知られていない
本種より閉子嚢殻の付属糸がずっと長い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Erysiphe abeliana
閉子嚢殻の付属糸の形態が類似している
本種と異なりスイカズラ属ではなくツクバネウツギ属植物などを宿主とする
本種と異なり宿主の葉全体を覆い、緩い~中程度に密である
本種より分生子柄の脚細胞がずっと長い
本種より分生子のサイズが小さい