新治キノコグループ定例野外調査における
iNaturalist導入前後の比較

2024.12.11 中島淳志
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作業フェーズ 従来の方法 iNaturalistを活用した方法
野外調査 - 紙のメモに手書きで記録
- 場所は区画番号のみ
- 写真は任意(記録に残らない)
所要時間: 3-4時間
- スマホで写真撮影
- GPSによる正確な位置情報
- その場で仮同定可能
所要時間: 3-4時間
データ入力 - 手書きメモをExcelに転記
- 分類情報を手動で追加
- タイプミスのリスク
所要時間: 2-3時間
- PCから一括投稿 or スマホから野外で投稿
- 分類情報は自動補完、AI判定結果も参考になる
- 100件程度なら1時間以内
所要時間: 約1時間
データ集計 - Excelで手動整理
- フォーマット調整が必要
- 分類体系の更新は手動
所要時間: 1-2時間
- API経由で瞬時に取得
- 自動でフォーマット整形
- 最新の分類体系に自動対応
所要時間: 数秒
データ共有・活用 - Excelファイルをメール送付
- 過去データの検索が困難
- 他地域との比較が限定的
- 同定結果の更新が困難
- オンラインで即時共有
- 過去データを容易に検索可能
- 世界中のデータと比較可能
- 同定結果をリアルタイムで更新
🔍 コミュニティによる同定支援
世界中の専門家や愛好家からリアルタイムで同定支援を受けることが可能です。複数の目による確認で、同定精度が大幅に向上します。国内外の人やグループとつながることで連携が深まり、お互いの知見を高め合えます。
🔄 同定の再現性と追跡可能性
写真と観察記録が永続的に結びついているため、同定の「根拠」を後から確認することが可能です。同定結果の更新履歴も保持され、記録の透明性や同定の再現性が高まります。
📊 データサイエンスへの応用
標準化されたAPIを通じてデータを取得できるため、RやPythonなどを使った高度な統計解析や、種の分布予測、生物多様性の評価など、データサイエンス的なアプローチが容易です。
🌐 最新の分類体系との同期
分類体系の変更や学名の更新をリアルタイムで反映できます。これにより、常に最新の分類学的知見に基づいたデータ管理が可能となり、学術的な価値が維持されます。

観察記録エクセルファイルの比較

📝 従来の記録方式

手書きベースのExcel記録では、データの入力や更新に時間がかかり、 情報の共有や検索も困難でした。高次分類は自力でその都度検索しなければならず、観察地点の精度も限定的でした。

📱 iNaturalist導入後

iNaturalist導入後は、より詳細な最新の分類情報がiNaturalistデータベースから自動で取得され、個々の観察記録に紐づいたURLから写真や正確な位置情報、顕微鏡写真の有無や宿主といった追加の情報も確認可能です。