(仮訳)日本産のDactylosporina属の新種
Ushijima, S. et al., 2014. A new species of Dactylosporina (Physalacriaceae, Agaricales) from Japan. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S134035401400014X [Accessed June 1, 2014].
【R3-00771】2014/06/02投稿

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3行まとめ

日本の神奈川県および鳥取県で採集されたDactylosporina属菌を、D. brunneomarginataとして新種記載した。
本種は肉眼的には傘と柄の表面に湿時粘性を持つ点、顕微鏡的には傘・縁・柄シスチジアがグレオシスチジア状で、オリーブ色~黄褐色の油質の内容物を含む点などで特徴づけられた。
本種はアジアにおいて初めて報告されたDactylosporina属菌となった。

(関連サイト)

神奈川で新種キノコ – MSN産経ニュース 2014年7月9日閲覧(ウェブ魚拓

神奈川県相模原市緑区仙洞寺山

(新種)

Dactylosporina brunneomarginata Ushijima, Nagas. & Kigawa
語源…褐色の縁の(襞が暗褐色に縁取られることから)
トゲミフチドリツエタケ
※和名は旧城川仮称と同じ
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Dactylosporina kuehneri
(論文中では”Dactylosporina kuehnerii“と表記されている)
北半球温帯域に分布する
子実体の色が類似している
担子胞子のサイズが類似している
本種と異なり日本に分布しない
本種より子実体のサイズがずっと小さい
本種と異なり傘表面に粘性を持たず乾燥している
本種と異なり柄表面に粘性を持たず乾燥している
本種と縁シスチジアのサイズが異なる
本種と異なり縁シスチジアが狭円筒形・類紡錘形・狭棍棒形でない
本種と縁シスチジアの性状が異なる
本種と傘シスチジアのサイズが異なる
本種と傘シスチジアの形状が異なる
本種と傘シスチジアの性状が異なる
Dactylosporina glutinosa
傘表面に粘性を持つ
襞に縁取りを持つ
柄表面に粘性を持つ
本種と異なり日本ではなく南米に分布する
本種と異なり側シスチジアを持つ
本種と縁シスチジアのサイズが異なる
本種と異なり縁シスチジアが狭円筒形・類紡錘形・狭棍棒形でない
本種と異なりシスチジアに油質の内容物を含まない