2023年12月17日 (仮訳)新熱帯産有柄ホコリタケ類の多様性:網目状胞子を有するTulostoma属2新種 Cabral, TS. et al. 2023. Diversity of Neotropical stalked-puffball: Two new species of Tulostoma with reticulated spores. PLOS ONE. Available at: https://journals.plos.org/plosone/article?id=10.1371/journal.pone.0294672 [Accessed December 17, 2023] 【R3-11252】2023/12/17投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 形態学的検討、分子系統解析、および地理的分布に基づき、ブラジルから網目状胞子を有するTulostoma属の2新種を記載した。 T. mucugeenseは砂質土壌に生じ外皮が疣状、口が繊維状、T. paratyenseは材生息菌で外皮が刺状、口が繊維状~長縁毛状であることなどで特徴づけられた。 また、T. ridleyiについて両新種との相違点を記述した。 Brazil, Bahia, Mucugê, Parque Nacional de Mucugê (新種) Tulostoma mucugeense B.D.B. Silva & T.S. Cabral 語源…ムクジェ産の 【よく似た種との区別】 Tulostoma paratyense ブラジルに分布する ITS+nrLSU+Tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり外皮表面が刺状でない ITS+nrLSU+Tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma exasperatum ITS+nrLSU+Tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりブラジルではなくキューバ、タイなどに分布する 本種と異なり外皮表面が刺状でない ITS+nrLSU+Tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma ridleyi 本種と異なり外皮表面が刺状でない 本種と異なり担子胞子表面の装飾が厚い連続的な胞状 Tulostoma opacum 本種と異なり外皮が膜質でない Tulostoma rickii 本種と異なり外皮が膜質でない Tulostoma portoricense 本種と異なり外皮が菌糸状でない Tulostoma transvaalii 外皮表面が疣状 口が繊維状 担子胞子表面が網目状 本種より担子胞子のサイズが大きい Tulostoma exasperatosporum 外皮が膜質 本種と異なり口の形状が繊維状ではなく管状 Brazil, Rio de Janeiro, Paraty, Fazenda Bananal (新種) Tulostoma paratyense T.S. Cabral & B.D.B. Silva 語源…パラチー産の 【よく似た種との区別】 Tulostoma exasperatum 形態的に非常に類似している ITS+nrLSU+Tef1-αに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりブラジルではなくキューバ、タイなどに分布する 本種と異なり子実体が群生ではなく指のように叢生する 本種より柄の鱗片のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が類球形ではなく球形 本種と異なり担子胞子表面が刺状ではなく網目の角の部分から長い刺を生じる 本種と異なり担子胞子がハロを伴うという特徴を欠く ITS+nrLSU+Tef1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Tulostoma ridleyi 本種と異なり子実体が群生ではなく叢生する 本種より外皮の刺が疎らに分布する 本種より子実体のサイズが大きい 本種より外皮の刺のサイズが大きい 本種より柄のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい 本種と異なり担子胞子が類球形ではなく卵状 Tulostoma opacum 口が繊維状 担子胞子表面が網目状 本種と異なり外皮表面が刺状でない 本種と異なり柄表面が鱗片状でない 本種と異なり担子胞子表面が網目状ではなく顕著な網目状 Tulostoma rickii 口が繊維状 担子胞子表面が網目状 本種と異なり外皮表面が刺状でない 本種と異なり柄表面が鱗片状でない 本種と異なり担子胞子表面が網目状ではなく明らかに刺状である Tulostoma exasperatosporum 担子胞子表面が網目状 本種と異なり外皮が側生する 本種と異なり口が繊維状ではなく管状 本種より担子胞子のサイズが小さい Tulostoma squamosum(ウロコケシボウズタケ) 柄表面が暗褐色の鱗片状 本種と異なり口が繊維状ではなく管状 本種と異なり柄表面の鱗片が密ではなく散在する 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子表面が網目状ではなく小刺状 (その他掲載種) Tulostoma ridleyi Massee 【よく似た種との区別】 Tulostoma exasperatum 本種より子実体のサイズが小さい 本種より外皮の刺のサイズが小さい 本種より柄のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子表面の装飾が厚い連続的な胞状なのではなく薄く途切れない刺状 Tulostoma mucugeense 本種と異なり外皮表面が刺状である 本種と異なり担子胞子表面の装飾が厚い連続的な胞状でない Tulostoma paratyense 本種と異なり子実体が叢生ではなく群生する 本種ほど外皮の刺が疎らに分布しない 本種より子実体のサイズが小さい 本種より外皮の刺のサイズが小さい 本種より柄のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい 本種と異なり担子胞子が卵状ではなく類球形