2023年11月11日 (仮訳)中欧の同一の地理的領域に共に発生するFomes fomentariusとF. inzengaeの生態学的、形態学的、および系統学的調査 Tomšovský, M. et al. 2023. Ecological, morphological and phylogenetic survey of Fomes fomentarius and F. inzengae (Agaricomycetes, Polyporaceae) co-occurring in the same geographic area in Central Europe. Mycological Progress, 22:79. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-023-01928-y [Accessed November 11, 2023] 【R3-11145】2023/11/11投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ チェコ、南モラヴィア州に同所的に分布し、近年まで同種とされていたFomes fomentariusとF. inzengaeについて検討した。 前者は高標高域の特にヨーロッパブナが多い森林、後者は低標高域に主に分布していた。 両種は形態的にはほぼ同一で識別不可能だが、複数遺伝子に基づく分子系統解析により明瞭に別種であることが認められた。 (その他掲載種) Fomes fomentarius (L.) Fr. ツリガネタケ 【よく似た種との区別】 Fomes inzengae 同所的に分布する(チェコ) 同じブナ属、カバノキ属樹木に生じる 形態的にほぼ同一でありほとんど識別不能 孔口の密度の範囲が重なる 担子胞子のサイズの範囲が重なり有意差がみられない 担子胞子のQ値に有意差がみられない 骨格菌糸の幅に有意差がみられない ITS、ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種より低標高域に分布する 本種より孔口の密度が有意に大きい 本種より骨格菌糸の幅がやや広い ITS、ITS+nrLSU+<iRPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Fomes inzengae (Ces. & De Not.) Cooke 【よく似た種との区別】 Fomes fomentarius(ツリガネタケ) 同所的に分布する(チェコ) 同じブナ属、カバノキ属樹木に生じる 形態的にほぼ同一でありほとんど識別不能 孔口の密度の範囲が重なる 担子胞子のサイズの範囲が重なり有意差がみられない 担子胞子のQ値に有意差がみられない 骨格菌糸の幅に有意差がみられない ITS、ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種より高標高域に分布する 本種より孔口の密度が有意に小さい 本種より骨格菌糸の幅がやや狭い ITS、ITS+nrLSU+RPB1+RPB2+TEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される