(仮訳)日本の沖縄本島および小笠原諸島の土壌から見出された新種の不完全糸状菌、Lecanicillium primulinum
Kaifuchi, S. et al., 2012. Lecanicillium primulinum, a new hyphomycete (Cordycipitaceae) from soils in the Okinawa’s main island and the Bonin Islands, Japan. Mycoscience. Available at: http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S1340354012000459 [Accessed January 1, 2014].
【R3-00221】2014/01/01投稿

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3行まとめ

沖縄本島と母島の土壌から分離された菌を、Lecanicillium primulinumとして新種記載した。
ITSおよびD1/D2領域に基づく分子系統解析では、本種はLecanicillium acerosumおよびLecanicillium sp. 1に近縁であった。
形態的に類似する種とは、分子系統解析の結果や小分生子の形態などに基づいて明瞭に区別された。
沖縄県国頭郡国頭村

(新種)

Lecanicillium primulinum Kaifuchi, Nonaka & Masuma
語源…淡黄色の
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Lecanicillium acerosum
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より大分生子が長い
本種より小分生子の幅が狭い
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の塩基配列に6.1%の違いが見られる)
Lecanicillium sp. 1
日本に分布する
大分生子が直線状の円筒形
ITSおよびD1/D2領域領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より小分生子の幅が狭い
本種と異なり培養下で変色が見られない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される(ITS領域の塩基配列に1.5%の違いが見られる)
Lecanicillium longisporum
大分生子が直線状の円筒形
本種と異なり小分生子を欠く
ITSおよびD1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Lecanicillium psalliotae
大分生子が直線状の円筒形
本種より小分生子の幅が狭い
本種と異なり帯黄色ではなく赤色~紫色の水溶性色素を産生する
ITSおよびD1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される