2023年3月27日 (仮訳)トウヒ属の葉のエンドファイトである新種Niesslia endophyticaとStrasseria geniculataに由来する天然物 Tanney, JB. et al., 2023. Natural products from the Picea foliar endophytes Niesslia endophytica sp. nov. and Strasseria geniculata. Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-023-01869-6 [Accessed March 27, 2023] 【R3-10458】2023/3/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ カナダ、ニューブランズウィック州の森林においてトウヒ属樹木のエンドファイトとして分離された菌を検討し、Niesslia endophyticaとして新種記載した。 本種がHRMSでレゾルシル酸ラクトン類が検出されたほか、同じくトウヒ属から分離されたStrasseria geniculataから初報告となるポリケチド類を検出した。 これらの化合物は抗細菌および抗真菌活性を示した一方、植物毒性は認められなかった。 Canada, New Brunswick, Sunbury County, Grand Lake Meadows Protected Natural Area, ca. 4.5 km SE of Ripples, along Coy Road (新種) Niesslia endophytica J.B. Tanney 語源…エンドファイトの 【よく似た種との区別】 Niesslia constricta 同じ複合種に含まれる 同じトウヒ属植物に生息する 形態的に類似している ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりマツ属植物やKretzschmaria属菌などに生じる 本種よりフィアライドが短い 本種と異なりフィアライドの基部の隔壁での狭窄が不明瞭という特徴を欠く 本種と異なり分生子がスライム状の頭状をなすという特徴を欠く 本種より分生子が短い 本種より分生子の長さ/幅比が小さい 本種と異なり分生子が円筒状紡錘形ではなく倒卵形~棍棒形 ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Niesslia exilis 同じ複合種に含まれる 針葉樹に生息する 分生子がスライム状の頭状をなす ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子の長さ/幅比が小さい 本種と異なり分生子に隔壁を欠くのではなく有する ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Niesslia nordinii 同じ複合種に含まれる カナダに分布する 同じマツ科植物に生息する ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりベルギー、オランダ等における分布が知られている 本種と異なりトウヒ属ではなくマツ属、ペカン属植物などに生息する 本種と異なり菌寄生菌として知られている 本種と異なり分生子がスライム状の頭状をなすという特徴を欠く 本種より分生子が短い ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Niesslia rollhansenii 同じ複合種に含まれる 同じトウヒ属植物に生息する 分生子がスライム状の頭状をなす ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダではなくノルウェーなどに分布する 本種よりフィアライドが長い 本種と異なりフィアライド基部が厚壁という特徴を欠く 本種より分生子が僅かに短い 本種と異なり培養下でしばしば豊富に角柱状の結晶を含むという特徴を欠く ITSおよびTEF1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (ニューブランズウィック州新産種) Strasseria geniculata (Berk. & Broome) Höhn.