2021年1月6日 (仮訳)北米およびヨーロッパの針葉樹が優占する森林に産したCortinarius属新種 Niskanen, T. et al., 2012. New Cortinarius species from conifer-dominated forests of North America and Europe. Botany. Available at: https://cdnsciencepub.com/doi/abs/10.1139/b2012-038?journalCode=cjb [Accessed January 6, 2021] 【R3-08026】2021/1/6投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 北米およびヨーロッパの針葉樹林からCortinarius属の5新種を記載した。 そのうちC. aavae、C. brunneocalcarius、およびC. grosmorneënsisはTelamonia亜属に含まれた。 C. subfloccopusは/Fulvescentesクレードに含まれ、C. brunneotinctusは/Anomaliクレードの種に類似していた。 Canada, Québec, Portneuf, 10 km NW of Saint Marc-des-Carrières, Saint-Alban, N side of the river Sainte Anne (新種) Cortinarius brunneotinctus Niskanen, Liimatainen, Ammirati, A. Paul & Lebeuf 語源…褐色を帯びる 【よく似た種との区別】 Cortinarius variicolor(フジイロタケモドキ) 形態的に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius camphoratus 子実体の形態が(特に本種の幼菌と)類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり傘表面にやや絹状光沢を有する 本種と異なり外被膜が黄色 本種と異なり子実体に特別な臭いがないのではなく不快臭がある 本種より担子胞子が長い 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく扁桃形~僅かに楕円形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius cyanites(アイカシワギタケ) 子実体が帯紫色 子実体の形状ががっしりとしている 本種と異なり肉が露出すると濃い帯ワイン赤色を呈する 本種と異なり外被膜が帯灰色 本種と異なり担子胞子が類球形~広楕円形ではなく扁桃形 Finland, Etelä-Häme, Ruovesi, Ryövärinkuoppa (新種) Cortinarius subfloccopus Kytöv., Niskanen & Liimat. 語源…Cortinarius floccopus類似 【よく似た種との区別】 Cortinarius bulliardioides フィンランドに分布する 担子胞子のサイズの範囲が重なる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり担子胞子が広卵状 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius floccopus フランスに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Canada, Québec, Montebello (新種) Cortinarius aavae Liimatainen & Niskanen 語源…著者の娘、Aavaにちなんで命名 【よく似た種との区別】 Cortinarius brunneocalcarius カナダに分布する 針葉樹林に生息する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフィンランドにおける分布が知られている 本種と異なり傘上表皮菌糸に屈折性の小粒を含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius leiocastaneus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダではなくヨーロッパなどに分布する 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり襞実質菌糸に顕著な結晶を伴うのではなく平滑または僅かにしか結晶を伴わない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Canada, Québec, Montebello (新種) Cortinarius brunneocalcarius Niskanen, Liimat. & Kytöv. 語源…褐色で石灰質の(傘の色と生息環境から) 【よく似た種との区別】 Cortinarius impennoides カナダに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形 本種と異なり襞実質菌糸に斑点状の結晶を伴う ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius testaceofolius ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が赤褐色を帯びる 本種と異なり柄が円筒形または僅かに棍棒形でしばしば下部にかけて細まる 本種より担子胞子のサイズがやや大きい 本種と異なり襞実質菌糸が顕著な斑点状または縞状の結晶を伴う ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius sordidemaculatus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体に顕著なダイコン臭があるのではなく特別な臭いを欠く 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius neofurvolaesus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体に顕著なダイコン臭があるのではなく特別な臭いを欠く 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius anisatus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体に顕著なダイコン臭があるのではなくアニス臭がある 本種より担子胞子のサイズが僅かに大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius subbalaustinus 本種より傘が赤褐色を帯びる 本種より担子胞子のサイズがやや大きい 本種と異なり担子胞子が楕円形 Cortinarius brunneifolius ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘が灰色を帯びる 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり傘上表皮の最上部の菌糸に屈折性の小粒を伴う ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius aavae カナダに分布する 針葉樹林に生息する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフィンランドにおける分布が知られていない 本種と異なり傘上表皮菌糸に屈折性の小粒を含む ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius badiolaevis ヨーロッパに分布する 針葉樹林の石灰質土壌に生じる ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より傘がやや暗色(特に乾燥標本で) 本種と異なり子実体のダイコン臭が顕著ではなく不明瞭または微か 本種と異なり傘上表皮菌糸の表面が小粒状ではなく平滑 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Canada, Newfoundland, Gros Morne National Park, Lomond river hiking trail (新種) Cortinarius grosmorneënsis Liimat. & Niskanen 語源…グロス・モーン(国立公園)産の 【よく似た種との区別】 Cortinarius caesiobrunneus ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりカナダではなくヨーロッパなどに分布する 本種と異なり子実体が赤褐色を帯びるのではなく帯灰色または帯青褐色 本種より担子胞子のサイズが僅かに小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius brunneus カナダに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズが小さい 本種より子実体の形状が細長い 本種と異なり柄に外被膜からなる帯を欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius glandicolor カナダに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体が通常やや大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい 本種より担子胞子のQ値が小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される