2023年9月25日 (仮訳)高山帯のフウセンタケ科についての新洞察:3新種、2種のタイプ改訂、および高山帯における1新記録 Bellanger, JM. et al. 2023. New Insights into Alpine Cortinariaceae (Basidiomycota): Three New Species, Two Type Revisions, and a New Record for the Alpine Zone. Journal of Fungi. Available at: https://www.mdpi.com/2309-608X/9/9/942 [Accessed September 25, 2023] 【R3-11003】2023/9/25投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ フランスとイタリアの高山帯における最新の調査結果とD. Lamoureのコレクションの再検討結果を合わせ、Cortinarius dryadophilusなど3新種を記載した。 また、新組み合わせC. flexipes var. brachyspermusを提唱した。 C. argenteolilacinus var. dovrensisを種に昇格させ、フランスおよび高山帯から初めて報告した。 France, Savoie, Peisey-Nancroix, along the GR5 path on the way to the lake of La Plagne (新種) Cortinarius dryadophilus Armada, Bellanger & P.-A. Moreau 語源…チョウノスケソウ属を好む 【よく似た種との区別】 Cortinarius subtribulosus 同所的に分布する(フランス) 同時に発生することがある チョウノスケソウ属植物のパッチに発生することがある 形態的に類似している 本種と異なり子実体に果実またはペストリー臭ではなくオレンジの花の臭いがある 本種より担子胞子のサイズが大きい Cortinarius castaneus フランスに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり襞がベージュ色または暗ベージュ色ではなく明るい帯赤黄褐色 本種と異なり子実体に果実またはペストリー臭ではなく僅かにダイコン臭~シダーウッド臭がある 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius decipiens(ヤマガタニセフウセンタケ) フランスに分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) 担子胞子のサイズが同一である ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりチョウノスケソウ属植物ではなくドイツトウヒ樹下などに発生する 本種より襞が紫色を帯びる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius falsosus フランスに分布する 形態的に類似している(混同のおそれがある) ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius fuscoflexipes ヨーロッパに分布する 担子胞子の形態が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりフランスではなく米国、フィンランドなどに分布する 本種より傘が濃色 本種より襞が濃色 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius rufomyrrheus フランスに分布する 形態的に完璧に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体に果実またはペストリー臭ではなく焦げた肉のような臭いがある 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される France, Savoie, Peisey-Nancroix, Lac Marlou (新種) Cortinarius infidus Armada, Bellanger & P.-A. Moreau 語源…不誠実な(形態形質が不確かである点から) 【よく似た種との区別】 Cortinarius inops 同所的に分布する(フランス) 同時に発生することがある 生息環境が同一 形態的に類似している(しばしば混同のおそれがある) ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子がやや短い Cortinarius suberythrinus 本種と異なり極地~高山に分布するのではなくより普遍的に分布する 本種と異なりヤナギ属樹木との関連が知られていない ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される France, Savoie, Peisey-Nancroix, Col de la Chal (新種) Cortinarius saniosopygmaeus Armada, Bellanger & P.-A. Moreau 語源…Saniosi節のCortinarius phaeopygmaeus 【よく似た種との区別】 Cortinarius saniosus(キンチャニセフウセンタケ) フランスに分布する 形態的に完璧に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Cortinarius subsaniosus フランスに分布する 形態的に完璧に類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり高山帯ではなく低地または沿岸域に分布する ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Cortinarius caesionigrellus Lamoure (新組み合わせ) Cortinarius flexipes var. brachyspermus (Lamoure) Bellanger 旧名:Cortinarius paleifer var. brachyspermus Lamoure (新組み合わせ、新階級、フランス新産種、高山帯新産種) Thaxterogaster dovrensis (Brandrud) Bellanger 旧名:Cortinarius argenteolilacinus var. dovrensis Brandrud