2023年9月21日 (仮訳)新属Kregervanrija、Saturnispora属、およびCandida属における新種と新組み合わせ Kurtzman, CP. 2006. New species and new combinations in the yeast genera Kregervanrija gen. nov., Saturnispora and Candida. FEMS Yeast Research. Available at: https://academic.oup.com/femsyr/article/6/2/288/650912 [Accessed September 21, 2023] 【R3-10992】2023/9/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 当初Pichia fluxuumと同定された酵母を、分子系統解析などを用いて再検討した。 米国においてリンゴの落果から分離された酵母の一種を新属新種Kregervanrija pseudodelftensisとして記載し、この新属に2種を含めた。 また、オランダのザワークラウトから分離された新種Saturnispora mendoncaeおよび米国のモミ属樹液から分離されたCandida abiesophilaを記載した。 Wakeman, OH, USA (新種) Kregervanrija pseudodelftensis Kurtzman 語源…(属名)Nelly Jeanne Wilhelmina Kreger-van Rij博士に献名/(種小名)偽のKregervanrija delftensis 【よく似た種との区別】 Kregervanrija delftensis トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなくイギリス、イタリアなどに分布する 本種と異なりリンゴ果実ではなくサイダー、ワインなどから分離される 本種と異なりコハク酸を資化可能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Netherlands (新種) Saturnispora mendoncae Kurtzman 語源…Leda Cristina Mendonça-Hagler博士に献名 【よく似た種との区別】 Kregervanrija fluxuum オランダに分布する コハク酸を資化可能 トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、イタリア、米国における分布が知られている 本種と異なりザワークラフトではなくサイダー、ワイン、ビール、樹液などから分離される 本種と異なり乳酸を資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Aspen Valley, CA, USA (新種) Candida abiesophila Kurtzman 語源…モミ属を好む 【よく似た種との区別】 Kregervanrija fluxuum 米国に分布する 樹液から分離される コハク酸を資化可能 トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、イタリア、オランダなどにおける分布が知られている 本種と異なりワイン、ビールなどから分離される 本種と異なり乳酸を資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Kregervanrija delftensis (Beech) Kurtzman 旧名:Pichia delftensis Beech 【よく似た種との区別】 Kregervanrija pseudodelftensis トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイギリス、イタリアなどではなく米国に分布する 本種と異なりサイダー、ワインなどではなくリンゴ果実から分離される 本種と異なりコハク酸を資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Kregervanrija fluxuum (Phaff & E.P. Knapp) Kurtzman 旧名:Pichia fluxuum (Phaff & E.P. Knapp) Kreger-van Rij 【よく似た種との区別】 Saturnispora mendoncae オランダに分布する コハク酸を資化可能 トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、イタリア、米国における分布が知られていない 本種と異なりザワークラフトではなくサイダー、ワイン、ビール、樹液などから分離されていない 本種と異なり乳酸を資化可能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candida abiesophila 米国に分布する 樹液から分離される コハク酸を資化可能 トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりドイツ、イタリア、オランダなどにおける分布が知られていない 本種と異なりワイン、ビールなどから分離されていない 本種と異なり乳酸を資化可能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Saturnispora besseyi (Kurtzman & Wick.) Kurtzman 旧名:Pichia besseyi Kurtzman & Wick. 【よく似た種との区別】 Saturnispora ahearnii 液体培地でペリクルを生じる グルコースを強く発酵可能 コハク酸を資化可能 N-アセチル-D-グルコサミン、トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candida diversa グルコースを強く発酵可能 コハク酸を資化可能 N-アセチル-D-グルコサミン、トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり液体培地でペリクルを生じない D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Candida silvae グルコースを強く発酵可能 コハク酸を資化可能 N-アセチル-D-グルコサミン、トレハロースを資化不能 D1/D2領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり液体培地でペリクルを生じない D1/D2領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される