(仮訳)電子顕微鏡およびDNAバーコーディングの手法を用いたパキスタン産Buellia属地衣の新種および新産種
Afshan, NuS. et al. 2023. New species and new records of genus Buellia (lichenized Ascomycota, Caliciaceae) from Pakistan using electron microscopy and DNA barcoding techniques. Microscopy Research and Technique. Available at: https://analyticalsciencejournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/jemt.24403 [Accessed November 8, 2023] 【R3-11134】2023/11/8投稿

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3行まとめ

パキスタンからBuellia darelensisB. densitheca、およびB. kashmirensisの3新種を記載した。
また、パキスタン新産種としてB. elegansB. taishanensisの2種を掲載した。
パキスタン産Buellia属地衣全種の検索表を掲載した。
Pakistan, Gilgit Baltistan, Diamer District, Darel Valley

(新種)

Buellia darelensis M. S Iqbal & Khalid
語源…ダレル(渓谷)産の
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【よく似た種との区別】
Buellia polita
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり地衣体が帯白灰色~帯灰黒色ではなく鈍黄緑色~灰褐色
本種と異なり子器盤が顕著な凸形でない
本種と異なり子器盤に粉霜を欠くのではなく有する
本種より子実層の丈が低い
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり主要な地衣成分としてノルスチクチン酸を含むという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Buellia densipruinosa
パキスタンに分布する
岩上生地衣である
地衣体が痂状
子器が黒色
子器に粉霜を有する
初生菌糸体を欠く
子嚢胞子が暗褐色
子嚢胞子に装飾を有する
子嚢胞子の隔壁数が1
髄層が白色
C陰性である
KC陰性である
粉子器を欠く
本種と異なり子器盤が顕著な凸形ではなく扁平~僅かに凹む
本種より子嚢胞子が長い
本種と異なり子嚢胞子が丸い楕円形~長楕円形ではなく楕円形
本種と異なり地衣成分として2′-O-メチルペルラトリン酸およびアトラノリンを含む
本種と異なり地衣成分としてノルスチクチン酸を欠く
Buellia halonia
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり地衣体が帯黄緑色~淡褐色
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり地衣成分としてアトラノリンおよび4_5-ジクロロリケキサントンを含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pakistan, Azad Jammu & Kashmir, Muzaffarabad, Peer Chinasi

(新種)

Buellia densitheca K. Habib & Khalid
語源…密な箱の(子器の数量から)
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【よく似た種との区別】
Buellia endoflavida
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり樹皮ではなく岩に発生する
本種と異なり地衣体が淡い帯黄褐色~褐色でない
本種と異なり地衣体が小区画状~やや鱗片状でない
本種と異なり子器盤が扁平~僅かに凸形でない
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Buellia disciformis(スミイボゴケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくイギリスなどに分布する
本種と異なり地衣体が小区画状~やや鱗片状ではなく亀裂状~亀裂小区画状でいくぶん連続的
本種と異なり子実層に油滴が散在する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Buellia elegans
パキスタンに分布する
地衣体が痂状
子器が黒色
子器に粉霜を有する
子嚢胞子が暗褐色
子嚢胞子の隔壁数が1
髄層が白色
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、中国における分布が知られている
本種と異なり樹皮ではなく岩に発生する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり子嚢胞子が広楕円形~長楕円形ではなく楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Pakistan, Azad Jammu & Kashmir, Muzaffarabad, Garhi Dupatta

(新種)

Buellia kashmirensis Afshan, Fayyaz & Khalid
語源…カシミール産の
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【よく似た種との区別】
Buellia subarmeniaca
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり地衣体が黄褐色
本種と異なり地衣体に粉霜を欠く
本種より子器のサイズが小さい
本種と異なり子器に粉霜を欠く
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Buellia spuria
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなくポルトガルなどに分布する
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり地衣成分としてスチクチン酸を含む
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Buellia polita
アジアに分布する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国などに分布する
本種と異なり地衣体が淡灰色~帯灰褐色ではなくさび黄色~オリーブ色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Buellia stellulata(ホシスミイボゴケ)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりパキスタンではなく中国、韓国などに分布する
本種と異なり子実上層がcinereorufa-greenである
本種と異なり子実上層がHNO3+紫色
本種より子嚢胞子のサイズが小さい
本種と異なり外果殻がcinereorufa-greenである
本種と異なり外果殻がHNO3+紫色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(パキスタン新産種)

Buellia elegans Poelt
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【よく似た種との区別】
Buellia densitheca
パキスタンに分布する
地衣体が痂状
子器が黒色
子器に粉霜を有する
子嚢胞子が暗褐色
子嚢胞子の隔壁数が1
髄層が白色
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり米国、中国における分布が知られていない
本種と異なり岩ではなく樹皮に発生する
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が楕円形ではなく広楕円形~長楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(パキスタン新産種)

Buellia taishanensis Q.D. Wang & Z.F. Jia
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