2023年8月21日 (仮訳)免疫抑制下の女性に皮膚褐色糸状菌症を引き起こした新種Phialemoniopsis limonesiae Alvarez Martinez, D. et al. 2021. Phialemoniopsis limonesiae sp. nov. causing cutaneous phaeohyphomycosis in an immunosuppressed woman. Emerging Microbes & Infections, 10(1), 400-406. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/10.1080/22221751.2021.1892458 [Accessed August 21, 2023] 【R3-10897】2023/8/21投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ スイスにおいて免疫抑制下の56歳女性のAIDS患者に発症した皮膚褐色糸状菌症を報告した。 抗真菌薬感受性試験を行い、イトラコナゾールの経口および局所投与を行ったところ症状は消失した。 膿と皮膚から分離された菌をPhialemoniopsis limonesiaeとして新種記載した。 Switzerland, Genève (新種) Phialemoniopsis limonesiae A. Riat, L.W. Hou & Crous 語源…患者のLimones氏に献名 【よく似た種との区別】 Phialemoniopsis curvata ヒトから分離される 皮膚から分離される 37°Cで生育可能 本種と異なりスイスではなく米国、イスラエルなどに分布する 本種と異なりイヌから分離されたことがある 本種と異なり土壌、眼、血液などから分離されている 本種と異なりスポロドキア様分生子果を形成する 本種より分生子が長い 本種より分生子の幅が狭い 本種と異なり分生子が卵形または円筒形ではなくソーセージ形または円筒形 ITS+nrLSU+tub2+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Phialemoniopsis hongkongensis ヒトから分離される ITS+nrLSU+tub2+actに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりスイスではなく中国などに分布する 本種より分生子の最大長が短い 本種と異なり分生子が卵形または円筒形ではなく僅かに屈曲する 本種と異なり37°Cで生育不能 ITS+nrLSU+tub2+actに基づく分子系統解析で明瞭に区別される