(仮訳)Sarocladium属の系統分類
Giraldo, A. et al., 2015. Phylogeny of Sarocladium (Hypocreales). Persoonia. … Available at: http://www.ingentaconnect.com/content/nhn/pimj/2015/00000034/00000001/art00002 [Accessed March 16, 2017].
【R3-03845】2017/03/17投稿

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3行まとめ

Sarocladium属菌の形態学的検討および分子系統解析を実施した。
S. bifurcatumなど6新種を記載し、2種をAcremonium属から本属に移した。
数種を臨床検体から分離し、35-37°Cで生育可能であることから潜在的に病原性を有する可能性があると考えた。
USA, Texas

(新種)

Sarocladium bifurcatum Giraldo, Gené, D.A. Sutton
語源…二叉の(フィアライド先端の形状から)
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【よく似た種との区別】
Sarocladium ochraceum
形態的に類似している(この種に同定されたことがある)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種とシゾフィアライドの数量が異なる
本種と異なりOA培地でのコロニーの色が帯褐橙色ではなく黄褐色
本種と異なり37°Cで生育可能
本種よりOA培地での生長が速い
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium glaucum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりコロニーが帯灰橙色ではなく帯青緑色
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sri Lanka, Paradeniya, Royal Botanical Garden

(新種)

Sarocladium gamsii Giraldo, Gené, Guarro
語源…オーストリアの菌学者、Walter Gams氏に献名
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【よく似た種との区別】
Sarocladium glaucum
形態的に類似している(初めこの種に同定された)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が鎖状に連なるかスライム質の頭状なのではなく分生子鎖のみを形成する
本種と異なりコロニーが帯黄白色ではなく帯青緑色~灰緑色
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium implicatum
形態的に類似している(初めこの種に同定された)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が鎖状に連なるかスライム質の頭状なのではなく分生子鎖のみを形成する
本種と異なりコロニーが帯黄白色ではなく帯桃白色
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Florida

(新種)

Sarocladium hominis Giraldo, Gené & D. A. Sutton
語源…ヒトの(分離源から)
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【よく似た種との区別】
Sarocladium kiliense
分生子がスライム質の頭状をなす
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりアデロフィアライドを有する
本種と異なり厚壁胞子を有する
本種と異なりOA培地でのコロニーが汚橙色~淡黄褐色
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium oryzae
分生子がスライム質の頭状をなす
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄が長い
本種と異なり分生子柄が繰り返し分枝する
本種と異なり菌糸が節くれだった形状をしている
本種と異なりコロニーが帯黄白色ではなく白色
本種と異なりコロニーが綿毛状
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium zeae
分生子がスライム質の頭状をなす
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄が長い
本種と異なり分生子柄が分枝する
本種と異なりフィアライドが”basitonous”に輪生する
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Egypt

(新組み合わせ)

Sarocladium implicatum (J.C. Gilman & E.V. Abbott) Giraldo, Gené & Guarro
旧名:Acremonium implicatum (J.C. Gilman & E.V. Abbott) W. Gams
(基礎異名はMonilia implicata J.C. Gilman & E.V. Abbott)
※本種のネオタイプを指定した。
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【よく似た種との区別】
Sarocladium terricola
形態的に類似している(同種と考えられてきた)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの長さの下限が僅かに小さい
本種と異なりアデロフィアライドを有することがある
本種と異なりシゾフィアライドを有することがある
本種より分生子の長さの下限が僅かに小さい
本種と異なりPDA培地でのコロニーが鮭肉色ではなく白色
本種と異なりPDA培地でのコロニーが羊毛状または産毛状ではなく綿毛状
本種と異なり最大生長温度が37°Cではなく35°C
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium ochraceum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄が通常分枝する
本種よりフィアライドのサイズが小さい
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なりOA培地でのコロニーが帯黄白色ではなく黄色~黄褐色
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium gamsii
形態的に類似している(初めこの種に同定された)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子が分生子鎖のみを形成するのではなく鎖状に連なるかスライム質の頭状
本種と異なりコロニーが帯桃白色ではなく帯黄白色
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
India, Hyderabad

(その他掲載種)

Sarocladium oryzae (Sawada) W. Gams & D. Hawksw.
※本種のエピタイプを指定した。
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【よく似た種との区別】
Sarocladium hominis
分生子がスライム質の頭状をなす
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子柄が短い
本種と異なり分生子柄が繰り返し分枝するという特徴を欠く
本種と異なり菌糸が節くれだった形状をしているという特徴を欠く
本種と異なりコロニーが白色はなく帯黄白色
本種と異なりコロニーが綿毛状でない
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
USA, Wisconsin

(新種)

Sarocladium pseudostrictum Giraldo, Gené & D. A. Sutton
語源…偽のSarocladium strictum
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【よく似た種との区別】
Sarocladium strictum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり分生子柄が通常分枝する
本種よりフィアライドのサイズが大きい
本種と異なりアデロフィアライドを有する
本種より分生子が長い
本種よりPDA培地の生長が速い
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium bactrocephalum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドが短い
本種より分生子の幅が狭い
本種と異なりPDA培地でのコロニーが白色
本種よりコロニーの生長が遅い
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Egypt

(新種)

Sarocladium subulatum Giraldo, Gené & Guarro
語源…錐形の(フィアライドの形状から)
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【よく似た種との区別】
Sarocladium bacillisporum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と分生子のサイズが異なる
本種と異なり35°Cで生育可能
本種よりOAおよびPDA培地25°Cでの生長が速い
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium terricola
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの基部の幅が狭い
本種より分生子のサイズが小さい
本種よりコロニーの生長が速い
本種と異なり35°Cで生育可能
本種よりOAおよびPDA培地25°Cでの生長が速い
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Netherlands, Bleiswijk

(新種)

Sarocladium summerbellii Giraldo, Gené & Guarro
語源…カナダの菌学者、Richard Summerbell氏に献名
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【よく似た種との区別】
Sarocladium ochraceum
形態的に類似している(この種に同定されていた)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりフィアライドが貫生伸長するという特徴を欠く
本種と異なり分生子が鎖をなすかスライム質の頭状という特徴を欠く
本種と異なり35°Cで生育可能
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Sarocladium terricola (J.H. Miller, Giddens & A.A. Foster) Giraldo, Gené & Guarro
旧名:Acremonium terricola (J.H. Mill., Giddens & A.A. Foster) W. Gams
(基礎異名はFusidium terricola J.H. Mill.)
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【よく似た種との区別】
Sarocladium bacillisporum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種より分生子のサイズが小さい
本種と異なり分生子が桿形
本種よりコロニーの生長が遅い
本種と異なり35°Cで生育不能
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium implicatum
形態的に類似している(同種と考えられてきた)
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの長さの下限が僅かに大きい
本種と異なりアデロフィアライドを欠く
本種と異なりシゾフィアライドを欠く
本種より分生子の長さの下限が僅かに大きい
本種と異なりPDA培地でのコロニーが白色ではなく鮭肉色
本種と異なりPDA培地でのコロニーが綿毛状ではなく羊毛状または産毛状
本種と異なり最大生長温度が35°Cではなく37°C
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Sarocladium subulatum
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で近縁
本種よりフィアライドの基部の幅が広い
本種より分生子のサイズが大きい
本種よりコロニーの生長が遅い
本種と異なり35°Cで生育不能
本種よりOAおよびPDA培地25°Cでの生長が速い
D1/D2+ITS+ACT1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される