2020年10月29日 (仮訳)系統解析および形態形質の再評価によって解明されたGolovinomyces cynoglossi複合種の分類 Braun, U. et al., 2018. Taxonomy of the Golovinomyces cynoglossi Complex (Erysiphales, Ascomycota) Disentangled by Phylogenetic Analyses and Reassessments of Morphological Traits. Mycobiology. Available at: https://www.tandfonline.com/doi/full/10.1080/12298093.2018.1509512 [Accessed October 29, 2020] 【R3-07821】2020/10/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 広義のGolovinomyces cynoglossiについて、アジア、ヨーロッパ、および北米の異なる宿主からの標本を用いて形態学的検討および分子系統解析を実施した。 本複合種が5つの異なるクレードに分かれることが示され、それを基にG. asperifoliorumおよびG. asperifoliiの2新組み合わせを提唱した。 これら3種の分生子柄の形態が異なることを初めて見出したほか、宿主および形態形質の差異をまとめた検索表を作成した。 Germany, Nordrhein-Westfalen, Kreis Soest, Erwitte, near Eikeloh (その他掲載種) Golovinomyces cynoglossi (Wallr.) V.P. Heluta ※本種のエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Golovinomyces asperifolii ドイツに分布する 同じムラサキ科植物を宿主とする ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸が全体が淡褐色~褐色または先端にかけて淡色なのではなく下部で無色または褐色、先端で淡色または無色 本種と異なり子嚢が通常2胞子性ではなく2-4胞子性 本種より分生子が短い 本種より分生子の長さ/幅比の最大値が大きい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Germany, Sachen-Anhalt, Roßlau, Ragosen, Rathsbruch (新組み合わせ) Golovinomyces asperifoliorum (Grev.) U. Braun & H.D. Shin 旧名:Erysiphe asperifoliorum Grev. ※本種のレクトタイプおよびエピタイプ標本を指定した。 Germany, Saxony, Gorlitz-Bresnitz (新組み合わせ) Golovinomyces asperifolii (Erikss.) U. Braun & H.D. Shin 旧名:Oidium asperifolii Erikss. ※本種のレクトタイプおよびエピタイプ標本を指定した。 【よく似た種との区別】 Golovinomyces cynoglossi ドイツに分布する 同じムラサキ科植物を宿主とする ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり閉子嚢殻の付属糸が下部で無色または褐色、先端で淡色または無色なのではなく全体が淡褐色~褐色または先端にかけて淡色 本種と異なり子嚢が2-4胞子性ではなく通常2胞子性 本種より分生子が長い 本種より分生子の長さ/幅比の最大値が小さい ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される