2023年12月28日 (仮訳)Rachicladosporium属:すす病菌群集からの新種記載および冷温に適応した種の除外 Piątek, M. et al. 2023. The genus Rachicladosporium: introducing new species from sooty mould communities and excluding cold adapted species. Scientific Reports. Available at: https://www.nature.com/articles/s41598-023-49696-9 [Accessed December 28, 2023] 【R3-11285】2023/12/28投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ ポーランドにおいて樹木の葉のすす病群集から分離されたRachicladosporium属菌を検討し、R. europaeumなど4新種を記載した。 これらの種は全て主要なRachicladosporium属系統に含まれ、この系統は25°Cで生育可能であることなどで特徴づけられた。 南極およびアルプスの寒冷地に適応した岩石生菌の4種については、異なる系統を形成し、25°Cで生育不能であったことから新属Cryoendolithusに移した。 Poland, Małopolska Province, Tarnów County: Tarnów–Gumniska-Zabłocie (新種) Rachicladosporium europaeum Piątek, Stryjak-Bogacka & Czachura 語源…ヨーロッパの 【よく似た種との区別】 Rachicladosporium inconspicuum ヨーロッパに分布する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランドではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり葉面ではなく岩石から分離される 本種と異なり分節分生子表面が平滑~疣状でない 本種と異なり厚壁胞子が石垣状でない 本種と異なり菌糸が淡褐色 本種と異なり菌糸の細胞が円筒状 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Poland, Małopolska Province, Tarnów County, Tarnów–Westerplatte (新種) Rachicladosporium ignacyi Piątek 語源…著者の同行者であり本種の標本を採集したIgnacy Piątek氏に献名 【よく似た種との区別】 Rachicladosporium pini ヨーロッパに分布する 同じマツ属樹木に生息する 針葉に生息する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランドではなくオランダなどに分布する 本種と異なり分生子柄が典型的なcladosporium類似型である 本種と異なり分生子が分枝する鎖をなす ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Poland, Małopolska Province, Nowy Targ County, Zakopane (新種) Rachicladosporium kajetanii Piątek 語源…著者の同行者のKajetan Piątek氏に献名 【よく似た種との区別】 Rachicladosporium alpinum ヨーロッパに分布する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランドではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり岩石に生じる 本種と異なり菌糸がほぼ無色~淡褐色 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rachicladosporium eucalypti 葉に生息する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランドではなくエチオピアなどに分布する 本種と異なりユーカリ属植物に生じる 本種と異なり有性世代がMycosphaerella属類似である ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Rachicladosporium paucitum ヨーロッパに分布する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランドではなくイタリアなどに分布する 本種と異なり岩石に生じる 本種と異なり菌糸がほぼ無色~淡褐色 ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Poland, Silesian Province, Katowice County, Katowice-Bogucice (新種) Rachicladosporium silesianum Piątek, Stryjak-Bogacka & Czachura 語源…シレジアの 【よく似た種との区別】 Rachicladosporium cboliae 厚壁胞子を形成する ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりポーランドではなく米国などに分布する 本種と異なり葉ではなく小枝のリターなどに生じる 本種と異なり分生子柄がcladosporium類似である 本種より厚壁胞子のサイズが大きい ITS+nrLSU+rpb2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される (新組み合わせ) Cryoendolithus antarcticus (Egidi & Onofri) Piątek, Stryjak-Bogacka & Czachura 旧名:Rachicladosporium antarcticum Egidi & Onofri 語源…(属名)寒冷の岩石内 (新組み合わせ) Cryoendolithus aridus (Selbmann & Coleine) Piątek, Stryjak-Bogacka & Czachura 旧名:Rachicladosporium aridum Selbmann & Coleine (新組み合わせ) Cryoendolithus mcmurdoi (Selbmann & Onofri) Piątek, Stryjak-Bogacka & Czachura 旧名:Rachicladosporium mcmurdoi Selbmann & Onofri (新組み合わせ) Cryoendolithus monterosanus (Isola & Zucconi) Piątek, Stryjak-Bogacka & Czachura 旧名:Rachicladosporium monterosanum Isola & Zucconi