2021年8月5日 (仮訳)2種のエンドファイトの新種、Coniochaeta luteaおよびC. palaoaがConiochaeta endophytica / C. prunicolaクレードを充実させる Arnold, AE. et al., 2021. Two new endophytic species enrich the Coniochaeta endophytica / C. prunicola clade: Coniochaeta lutea sp. nov. and C. palaoa sp. nov. Plant and Fungal Systematics. Available at: https://pfsyst.botany.pl/Two-new-endophytic-species-enrich-the-Coniochaeta-endophytica-C-prunicola-clade-Coniochaeta,140057,0,2.html [Accessed August 5, 2021] 【R3-08660】2021/8/5投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ アリゾナ大学のロバート・L・ギルバートソン菌類ハーバリウム収蔵の多様な植物や地衣類から得られたエンドファイト菌株の多遺伝子座分析およびメタデータの調査を実施した。 C. prunicolaのex-パラタイプ菌株を再検討し、C. luteaとして新種記載した。 また、米国ノースカロライナ州からコケおよびシダのエンドファイトとして分離された菌をC. palaoaとして新種記載した。 South Africa, Limpopo Province, Mookgopong (新種) Coniochaeta lutea A.E. Arnold & A.H. Harrington 語源…黄色の(3ヶ月間冷蔵した後のPDA培地におけるコロニーの色から) 【よく似た種との区別】 Coniochaeta palaoa 米国に分布する エンドファイトとして分離される 分生子の形態が類似している ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカ、ロシアにおける分布が知られていない 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり分生子形成細胞が比較的アンプル形に近いのではなく直線状で先端が屈曲する 本種と異なりPDA培地でのコロニーが冷蔵後に黄色という特徴を欠く ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Coniochaeta prunicola 米国、南アフリカに分布する サクラ属、ビャクシン属植物に生じる 形態的に類似している(当初この種に同定されていた) ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイワタケ属地衣に生じる 本種より子嚢果頸部のサイズが大きい 本種ほど子嚢果頸部が鈍頭でない 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい 本種と異なりPDA培地でのコロニーが冷蔵後に黄色という特徴を欠く ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Coniochaeta cephalothecoides 本種より子嚢殻のサイズが大きい 本種と異なり子嚢殻の広範囲に毛を有する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい USA, North Carolina, Highlands Biological Station (新種) Coniochaeta palaoa A.E. Arnold, A.H. Harrington, P. Inderbitzin & V.K. Knight-Connoni 語源…ハワイ語で「トウモロコシ」または「小麦粉」(コロニーがトウモロコシ色で粉状の外観を呈することと、トウモロコシの生長を促進すること、本種の2番目の菌株を分離したOita Shuzo氏が太平洋地域出身であることから) 【よく似た種との区別】 Coniochaeta cephalothecoides 本種と異なり子嚢殻が暗褐色ではなく黒色 本種と異なり子嚢殻の広範囲に毛を有する 本種より子嚢胞子のサイズが大きい Coniochaeta prunicola 米国に分布する ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりハイゴケ属およびヒメシダ属ではなくサクラ属、ビャクシン属植物やイワタケ属地衣などに生じる 本種と異なり南アフリカにおける分布が知られている 本種と異なり子嚢殻をPDAおよびMEA培地で形成する 本種より子嚢胞子のサイズがやや大きい ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Coniochaeta lutea 米国に分布する エンドファイトとして分離される 分生子の形態が類似している ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり南アフリカ、ロシアにおける分布が知られている 本種より子嚢殻のサイズが小さい 本種と異なり分生子形成細胞が直線状で先端が屈曲するのではなく比較的アンプル形に近い 本種と異なりPDA培地でのコロニーが冷蔵後に黄色 ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (フロリダ州新産種) Coniochaeta endophytica A.H. Harrington & A.E. Arnold 【よく似た種との区別】 Coniochaeta prunicola 米国に分布する 同じヒノキ科植物に生じる ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種ほど分生子柄がアンプル形ではなく直線状に伸長しない 本種と異なり分生子形成細胞のカラレットが不明瞭ではなく顕著 ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される (その他掲載種) Coniochaeta prunicola Damm & Crous 【よく似た種との区別】 Coniochaeta lutea 米国、南アフリカに分布する サクラ属、ビャクシン属植物に生じる 形態的に類似している(当初この種に同定されていた) ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりイワタケ属地衣に生じることが知られていない 本種より子嚢果頸部のサイズが小さい 本種より子嚢果頸部が鈍頭 本種より子嚢胞子のサイズがやや小さい 本種と異なりPDA培地でのコロニーが冷蔵後に黄色 ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Coniochaeta endophytica 米国に分布する 同じヒノキ科植物に生じる ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種より分生子柄がアンプル形で直線状に伸長する 本種と異なり分生子形成細胞のカラレットが顕著ではなく不明瞭 ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Coniochaeta palaoa 米国に分布する ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なりサクラ属、ビャクシン属植物やイワタケ属地衣ではなくハイゴケ属およびヒメシダ属植物などに生じる 本種と異なり南アフリカにおける分布が知られていない 本種と異なり子嚢殻をPDAおよびMEA培地で形成しない 本種より子嚢胞子のサイズがやや小さい ITS+ACT+GPD+RPB2+TEF-1aに基づく分子系統解析で明瞭に区別される