(仮訳)中国西部産のAntrodia属2新種
Zhou, H-M. et al., 2023. Two new species of Antrodia (Polyporales, Basidiomycota) in western China. Frontiers in Microbiology. Available at: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmicb.2023.1102575/full [Accessed March 15, 2023] 【R3-10421】2023/3/15投稿

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3行まとめ

中国の青海省および内モンゴル自治区からAntrodia aridulaおよびA. variisporaの2新種を記載した。
前者は裸子植物の材に生じ、子実体が一年生で背着生、孔口が角張る~不規則形で、担子胞子が長楕円形~円筒形であることなどで特徴づけられた。
後者はトウヒ属樹木の材に生じ、子実体が一年生で背着生、孔口が波状または歯牙状、担子胞子が長楕円形、紡錘形、洋梨形、または円筒形であることなどで特徴づけられた。
中国内モンゴル自治区アルシャー盟アルシャー左旗賀蘭山自然保護区

(新種)

Antrodia aridula Y.C. Dai, H.M. Zhou, Y.D. Wu & Shun Liu
語源…乾燥した(生息環境から)
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【よく似た種との区別】
Cartilosoma ramentacea
中国に分布する
同じマツ属樹木に生じる
材に生息する
孔口の形態が類似している
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より地理的分布が広い
本種と異なり子実体がゼラチン質である
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Antrodia macra
肉眼的形態が類似している
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツ属およびトウヒ属ではなくヤナギ属およびヤマナラシ属植物に生じる
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Antrodia variispora
中国に分布する
同じトウヒ属樹木に生じる
材に生息する
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツ属樹木から知られていない
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種より担子胞子の形状に変異が大きい
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
中国青海省玉樹市嚢謙県白扎森林公園

(新種)

Antrodia variispora Y.C. Dai, H.M. Zhou, Y.D. Wu & Shun Liu
語源…変異のある胞子の(担子胞子の形態から)
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【よく似た種との区別】
Antrodia aridula
中国に分布する
同じトウヒ属樹木に生じる
材に生息する
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりマツ属樹木から知られている
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種ほど担子胞子の形状に変異が大きくない
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Adustoporia sinuosa
肉眼的形態が類似している
本種と異なり孔口面が淡褐色
本種より担子器のサイズが顕著に小さい
本種より担子胞子のサイズが小さい
Dentiporus albidoides
材に生息する
孔口の形態が類似している
担子胞子のサイズが類似している
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくイタリアやフランスなどに分布する
本種と異なりトウヒ属ではなく被子植物に生じる
本種と異なり担子胞子が一様に円筒形である
本種と異なり骨格菌糸シスチジアを有する
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Antrodia macra
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で近縁
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が規則的な長楕円形~円筒形である
ITS+nrLSU+nrSSU+mtSSU+TEF1+RPB2に基づく分子系統解析で明瞭に区別される