2023年11月16日 (仮訳)北半球産のFistulina属2新種 Zhou, M. et al. 2022. Two new species of Fistulina (Agaricales, Basidiomycota) from the Northern Hemisphere. Frontiers in Microbiology. Available at: https://www.frontiersin.org/articles/10.3389/fmicb.2022.1063038 [Accessed November 16, 2023] 【R3-11158】2023/11/16投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 米国北東部と中国・韓国で採集された2種の菌を検討し、それぞれFistulina americana、F. orientalisとして新種記載した。 前者は子実体が有柄で孔口が比較的小型、柄が側生し、担子胞子が楕円形で1菌糸型であることなどで特徴づけられた。 後者は子実体が有柄で孔口が非常に小型、柄が側生し、担子胞子が類球形~卵形で1菌糸型であることなどで特徴づけられた。 USA, Massachusetts, Boston, Blackstone Square Park (新種) Fistulina americana Y.C. Dai, D.W. Li & Meng Zhou 語源…アメリカの 【よく似た種との区別】 Fistulina hepatica(カンゾウタケ) ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり担子胞子が楕円形ではなく卵状~涙形 ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fistulina subhepatica 同じブナ科植物に生じる 孔口のサイズが同一である 担子胞子のサイズが類似している ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米などに分布する 本種と異なりコナラ属ではなくマテバシイ属植物などに生じる 本種と異なり生殖菌糸が単純隔壁とクランプからなるのではなくクランプのみを有する ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される Fistulina orientalis 同じブナ科植物に生じる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり米国ではなく中国と韓国に分布する 本種と異なりコナラ属ではなくシイ属植物に生じる 本種より孔口のサイズが小さい 本種より担子胞子のサイズが小さい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国安徽省黄山市黄山国家森林公園釣橋 (新種) Fistulina orientalis Y.C. Dai, D.P. Bao & Y.W. Lim 語源…東洋の 【よく似た種との区別】 Fistulina americana 同じブナ科植物に生じる ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国と韓国ではなく米国に分布する 本種と異なりシイ属ではなくコナラ属植物に生じる 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい ITS+nrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される