（仮訳）南極海洋域、南米南部、および北米に産したLecidella属2新種
Ruprecht, U. et al. 2024. Two new species of the genus Lecidella (Lecanoraceae, Ascomycota) from maritime Antarctica, southern South America and North America. The Lichenologist. Available at: https://www.cambridge.org/core/journals/lichenologist/article/two-new-species-of-the-genus-lecidella-lecanoraceae-ascomycota-from-maritime-antarctica-southern-south-america-and-north-america/C5E17A8C4E7E64474E6D5A75EAA55F05 [Accessed March 13, 2024] 【R3-11512】2024/3/13投稿

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3行まとめ

*地衣類のLecidella ayaziiおよびL. drakensisの2新種を記載した。*

前者は南極半島と米国・ユタ州高山帯、カナダ・ヌナブト準州の土壌およびコケ上に生じ、後者はパタゴニアと南極半島において主に珪質岩、稀にコケ上に発生した。

*分子系統解析では両者ともL. elaeochromaクレードに含まれた。*

Antarctic Peninsula, James Ross Island, Berry Hill Mesa

（新種）

Lecidella ayazii Halıcı & U. Rupr.
語源…著者の息子であるÇağan Ayaz Halıcı氏に献名

【よく似た種との区別】
*Lecidella wulfenii*
	南極に分布する
	コケ上に生じる
	本種と異なり珪質ではなく石灰質基質に生じる
	本種と異なり子実下層が黄金褐色ではなく帯赤褐色または橙褐色
	本種と地衣成分が異なる
*Lecidella siprei*
	南極に分布する
	コケ上に生じる
	本種と異なり地衣体がしばしば暗色の灰色
	本種と地衣成分が異なる
*Lecidella effugiens*
	ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
	本種と異なりコケ上にではなく岩上に生じる
	本種より子器のサイズが大きい
	本種と地衣成分が異なる
	ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
*Lecidella elaeochromoides*
	ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
	本種と異なりコケ上にではなく岩上に生じる
	本種より子器のサイズが大きい
	本種と地衣成分が異なる
	ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
*Lecidella elaeochroma*
	地衣成分としてアトラノリンおよび”thuringione”を有する
	ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
	本種と異なりコケ上にではなく樹皮上に生じる
	本種と異なり子実層に油滴が散在するという特徴を欠く
	ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

Chile, Región de Magallanes y de la Antártica Chilena, Patagonia chilena, Torres del Paine National Park, eastern slope of Co. Ferrer

Lecidella drakensis U. Rupr. & Halıcı
語源…ドレーク（海峡）産の