2014年10月29日 (仮訳)輸入ブルーグラス種子から見出された腥黒穂病菌とその類縁種との比較 Luo, J-F., et al., 2011. A comparison of a bunt smut from imported bluegrass seeds with its allied fungal species. Mycosystema. Available at: http://journals.im.ac.cn/jwxtcn/ch/reader/create_pdf.aspx?file_no=11010032 [Accessed October 28, 2014]. 【R3-01231】2014/10/29投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 近年、天津出入境検験検疫局でイチゴツナギ属植物の種子から頻繁に検出されるようになった、腥黒穂病を起こすTilletia属菌の一種を検討した。 本未同定種を含む数種のTilletia属菌について、走査型電子顕微鏡による黒穂胞子の形態比較および複数の温度条件における発芽の比較を行った。 検討の結果、本種をT. bromiと同定した。 (その他掲載種) Tilletia bromi (Brockm.) Nannf. 【よく似た種との区別】 Tilletia fusca 米国に分布する 黒穂胞子の形態が類似している 黒穂胞子の直径の範囲が重なる 黒穂胞子の外壁の高さの範囲が重なる 黒穂胞子の最適発芽温度が10℃ 黒穂胞子が7日前後で発芽する 黒穂胞子の発芽にあたって一次担子胞子間での「H」結合が見られる 本種と異なり黒穂胞子が淡い帯黄褐色~帯赤褐色ではなく帯黄褐色~さび褐色 本種より黒穂胞子の網目のサイズが小さい 本種と異なり黒穂胞子あたりの担子胞子の数が8-20ではなく6-18 Tilletia sterilis 米国に分布する イチゴツナギ属植物を宿主とする 黒穂胞子の直径の範囲が重なる 本種と異なり黒穂胞子が淡い帯黄褐色~帯赤褐色ではなく帯黄褐色~暗褐色 本種より黒穂胞子の外壁の高さが低い 本種より黒穂胞子の網目のサイズが小さい 本種と異なり最適発芽温度が10℃ではなく5℃ 本種と異なり黒穂胞子あたりの担子胞子の数が8-20ではなく2-4 本種と異なり黒穂胞子の発芽率が低い 本種より黒穂胞子の発芽に要する日数が長く、7日ほどではなく18日 Tilletia togwateei 米国に分布する イチゴツナギ属植物を宿主とする 黒穂胞子の直径の範囲が重なる 黒穂胞子が7日前後で発芽する 本種と異なり黒穂胞子が淡い帯黄褐色~帯赤褐色ではなく帯赤褐色~暗褐色 本種より黒穂胞子の外壁の高さが低い 本種より黒穂胞子の網目のサイズが小さい 本種と異なり最適発芽温度が10℃ではなく5℃ 本種と異なり黒穂胞子あたりの担子胞子の数が8-20ではなく3-10 本種と異なり黒穂胞子の発芽にあたって一次担子胞子間での「H」結合が見られない