(仮訳)褐色胞子の興味深いLeucocoprinus属1新種
Suarez, JM., Gottlieb, AM., & Lechner, BE. 2021. A new and intriguing brown-spored Leucocoprinus species. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.479.1.3 [Accessed October 27, 2023] 【R3-11099】2023/10/27投稿

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3行まとめ

アルゼンチン、ブエノスアイレス州で採集された菌を検討し、Leucocoprinus brunneosporusとして新種記載した。
本種は傘が淡黄色で凸形~鐘形、縁部にかけて顕著な条線状で綿状の鱗片を伴い、襞が成熟時栗色、担子胞子が小型で弱いデキストリノイド、偽側糸を欠くことなどで特徴づけられた。
本種は同属他種のほとんどと比べて担子胞子が小型であり、有色の担子胞子を持つ初の本属菌となった。
Argentina, Buenos Aires, Lomas de Zamora, Reserva Histórica de Santa Catalina, Instituto Fitotécnico de Santa Catalina

(新種)

Leucocoprinus brunneosporus B.E. Lechner & J.M. Suarez
語源…褐色の胞子の(担子胞子の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Leucocoprinus birnbaumii(コガネキヌカラカサタケ)
肉眼的形態が非常に類似している
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり担子器が棍棒形でない
本種より担子胞子のサイズが大きい
本種と異なり担子胞子が有色でない
本種と異なり担子胞子がKOH中で褐色という特徴を欠く
本種と異なり縁シスチジアが束をなすという特徴を欠く
本種と異なり偽側糸を欠くのではなく有する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucocoprinus straminellus(ウスキハナガサ)
肉眼的形態が非常に類似している
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり襞が成熟時淡栗色という特徴を欠く
本種と異なり小襞を欠くのではなく有する
本種より傘肉が厚い
本種と異なり担子器が棍棒形でない
本種と異なり担子胞子が有色でない
本種と異なり担子胞子がKOH中で褐色という特徴を欠く
本種と異なり縁シスチジアが束をなすという特徴を欠く
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucocoprinus fragilissimus(キツネノハナガサ)
傘肉がごく薄い
偽側糸を欠く
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり柄が細長い
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Leucocoprinus flavescens
担子胞子のサイズが類似している
本種より傘が淡色
本種と異なり担子胞子がKOH中で褐色ではなく無色
本種より担子胞子のQ値が小さい