2014年5月27日 (仮訳)新たな星形の菌類:タイ産の新種Astraeus sirindhorniae Phosri, C., et al., 2014. A New Representative of Star-Shaped Fungi: Astraeus sirindhorniae sp. nov. from Thailand. PloS one. Available at: http://dx.plos.org/10.1371/journal.pone.0071160.g006 [Accessed May 27, 2014]. 【R3-00752】2014/05/27投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ タイ・チャイヤプーム県のPhu Khieo野生動物保護区で行われた大型菌類の調査で発見された菌を、Astraeus sirindhorniaeとして新種記載した。 5遺伝子領域に基づく分子系統解析で、本種は他のツチグリ属菌類の系統の基部に位置し、本属菌の起源が東南アジアであることが示唆された。 本種はおそらく外生菌根菌で、フタバガキ科樹木と関係を持っていると推定されたが、本種の生態についてはさらなる研究が必要とされた。 Thailand, Phu Khieo Wildlife Sanctuary, Chaiyaphum (新種) Astraeus sirindhorniae Watling, Phosri, Sihanonth, A.W.Wilson & M.P. Martin 語源…タイのシリントーン王女に献名(彼女とともに、彼女の父であるラーマ9世の84歳の誕生日を記念して) 【よく似た種との区別】 Astraeus hygrometricus(ツチグリ) LSU+5.8S+RPB1+RPB2+EF1-αおよびITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と内皮の形態が異なる 本種より担子胞子のサイズが大きい 担子胞子の装飾が異なる LSU+5.8S+RPB1+RPB2+EF1-αおよびITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Astraeus odoratus タイに分布する 生息環境が類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種より子実体のサイズがずっと小さい 本種と異なり外皮が複雑な多層でない 本種と内皮の形態が異なる 本種と異なり顕著な根状菌糸束を欠く 本種より担子胞子のサイズが大きい 担子胞子の装飾が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Astraeus asiaticus タイに分布する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と内皮の形態が異なる 本種より担子胞子のサイズが大きい 担子胞子の装飾が異なる ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Scleroderma spp.(旧Veligaster属) 非常に若い子実体の原基の構造が類似している 若い子実体の表面がフェルト状~鱗片状 殻皮にクランプを欠く グレバにクランプを欠く 本種と異なり子実体が成熟すると殻皮の中間層が高度にゼラチン化する 本種と異なり菌糸が完全に分化するという特徴を欠く