2015年8月15日 （仮訳）形態および分子の証拠に基づく中国産のPostia属の新種 Shen, L-L., Cui, B-K. & Dai, Y-C., 2014. A new species of Postia (Polyporales, Basidiomycota) from China based on morphological and molecular evidence. Phytotaxa. Available at: http://biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.162.3.3 [Accessed August 14, 2015]. 【R3-02102】2015/08/15投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません（大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため）。 3行まとめ 中国の雲南省および浙江省で採集された多孔菌の一種を検討し、Postia duplicataとして新種記載した。 本種は子実体が傘状で孔口面が傷つくと赤褐色を帯び、肉が2層からなることなどで特徴づけられた。 また、担子胞子が円筒形で、グレオシスチジアを有し、分子系統解析でPostia属クレードに含まれた。 中国浙江省麗水市慶元県百山祖自然保護区 （新種） Postia duplicata L.L. Shen, B.K. Cui & Y.C. Dai 語源…2重の（肉が2層からなることから） 【よく似た種との区別】 Postia leucomallella 中国に分布する 子実体が傘状 傘が乾燥時褐色 孔口面が乾燥時褐色 担子胞子のサイズが類似している 子実層にグレオシスチジアを有する ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり肉が2層からなるのではなく同質 本種と異なり肉に黒色の線を欠く 本種と異なり担子胞子が円筒形ではなくソーセージ形 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Postia fragilis（シミタケ） 中国に分布する 子実体が一年生 子実体が傘状 孔口面が乾燥時褐色 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり肉が2層からなるのではなく同質 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なりグレオシスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Postia gloeocystidiata 子実層にグレオシスチジアを有する 本種と異なり孔口面が傷ついても変色しない 本種より担子胞子のサイズが小さい 本種と異なり担子胞子が円筒形ではなく狭円筒形～ソーセージ形 Postia amara 子実体が一年生 子実体が傘状 孔口面が傷つくと暗色に変色する 本種と異なり傘表面が短い剛毛状～綿毛状 本種より孔口のサイズが大きい 本種より担子胞子のサイズが大きい Postia cana 子実体が一年生 子実体が傘状 孔口面が傷つくと暗色に変色する 本種と異なり子実体が瓦重ね状に生じる 本種と異なり傘が白色～クリーム色ではなく粘土桃色～淡黄褐色 本種と異なり担子胞子が円筒形ではなくソーセージ形 Postia japonica（ヤマトオシロイタケ） 子実体が一年生 子実体が傘状 孔口面が傷つくと暗色に変色する 本種と異なり子実体が瓦重ね状に生じる 本種より担子胞子の幅が広い 本種と異なり担子胞子が円筒形ではなく楕円形 本種と異なり実質の菌糸が1菌糸型ではなく2菌糸型 Postia balsamea（トドマツオオウズラタケ） 子実体が傘状 孔口面が褐色 担子胞子が円筒形 ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり子実体が瓦重ね状に生じる 本種と異なり傘が白色～クリーム色ではなく淡褐色 本種より孔口のサイズが小さい 本種と異なり子実層シスチジアが紡錘形 本種と異なり子実層シスチジアが厚壁 ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Postia lowei 子実体が一年生 傘が乾燥時褐色 孔口面が乾燥時褐色 孔口のサイズが類似している 担子胞子のサイズが類似している ITS領域に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり孔口面が傷ついても変色しない 本種と異なり肉が2層からなるのではなく同質 本種と異なり子実層にグレオシスチジアを欠く ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される