(仮訳)中国産のAmanitaCaesareae節の桃色の襞を有する新種
Mu, M. et al., 2021. A new species with pink lamellae of Amanita section Caesareae from China. Phytotaxa. Available at: https://www.biotaxa.org/Phytotaxa/article/view/phytotaxa.478.1.10 [Accessed February 2, 2021] 【R3-08108】2021/2/2投稿

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3行まとめ

中国安徽省、遼寧省、雲南省のマツ林および混交林で採集された菌を検討し、Amanita fenseとして新種記載した。
本種は子実体が中型で傘が黄褐色~チョコレート色、襞が桃色、担子胞子が楕円形~長形であることなどで特徴づけられた。
桃色の襞を有するCaesareae節の種の検索表を掲載した。
中国雲南省麗江市永勝県

(新種)

Amanita fense M. Mu & L.P. Tang
語源…中国語で帯桃色を意味する「粉色」より(襞の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Amanita incarnatifolia
同じCaesareae節に含まれる
中国に分布する
マツ林に生息する
子実体が中型
傘縁部に条線をあらわす
襞が桃色を帯びる
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種と異なり傘が初め黄褐色~チョコレート色なのではなく幼時帯灰色~灰色
本種より傘縁部の条線が短い
本種より担子胞子のサイズが比較的小さい
本種と異なり担子胞子が楕円形~長形ではなく楕円形
本種より担子胞子のQ値が小さい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita longistriata(タマゴテングタケモドキ)
同じCaesareae節に含まれる
東アジアに分布する
子実体のサイズが比較的大きい
傘縁部に長い条線を有する
襞が桃色を帯びる
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり日本における分布が知られている
本種と異なり傘が黄褐色~チョコレート色ではなく帯灰色~灰褐色
本種より柄が比較的長い
本種と異なり担子胞子が楕円形~長形ではなく類球形~広楕円形
本種より担子胞子のQ値が小さい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita ristichii
同じCaesareae節に含まれる
マツと落葉樹の混交林に生息する
傘縁部に条線をあらわす
襞が桃色を帯びる
担子胞子のQ値の範囲が重なる
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく北米に分布する
本種と異なり子実体が小型
本種と異なり子実体が白色
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘縁部の条線が長いのではなく比較的短い
本種と異なり担子器が4胞子性ではなく通常2胞子性
本種と異なり担子胞子が楕円形~長形ではなく楕円形
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita roseolamellata
同じCaesareae節に含まれる
襞が桃色を帯びる
担子胞子が楕円形~長形
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなくオーストラリアなどに分布する
本種と異なりマツ林および混交林ではなくユーカリの硬葉樹林などに生息する
本種と異なり子実体が中型ではなく大型
本種より傘の直径が大きい
本種と異なり傘が黄褐色~チョコレート色ではなく灰色~鼠色
本種と異なり傘縁部に条線をあらわすのではなく欠く
本種より柄の最大長が長い
本種より担子胞子のQ値が大きい
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Amanita viginiana
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり中国ではなく米国などに分布する
本種と異なり子実体がかなり小型
本種より傘の直径が小さい
本種と異なり傘が黄褐色~チョコレート色ではなく煤色で縁部が淡色
本種と異なり襞が帯桃色ではなく白色
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される