(仮訳)Auxarthron属菌の多相分類学的研究
Sarrocco, S. et al., 2015. A polyphasic contribution to the knowledge of Auxarthron (Onygenaceae). Mycological Progress. Available at: https://link.springer.com/article/10.1007/s11557-015-1128-x [Accessed December 19, 2019] 【R3-06874】2019/12/19投稿

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3行まとめ

イタリアにおいてナミハリネズミの糞から湿室法で得られた糞生菌を調査した。
形態学的検討および分子系統解析に基づき、Auxarthron umbrinumおよびA. concentricumの2種を同定した。
両種の植物病原菌に対する拮抗能力を検討し、培地依存的な生長阻害を見出した。

(その他掲載種)

Auxarthron umbrinum (Boud.) G.F. Orr & Plunkett
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【よく似た種との区別】
Auxarthron conjugatum
土壌菌および糞生菌である
形態的に類似している(ほとんどの形態形質を共有する)
コロニーが橙色
ケラチン分解活性を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子嚢胞子が球形または類球形ではなく扁球形
本種と異なり37°Cで生育可能
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auxarthron ostraviense
ヒトから分離される
爪真菌症の病原菌として知られている
コロニーが鮮橙色
37°Cで生育不能
帯赤色の色素をしばしば産生する
無性世代がMalbranchea属である
分生子が円筒形(節間)および洋梨形(末端)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と子嚢胞子のSEM下での表面性状が異なる
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auxarthron thaxteri
土壌菌および糞生菌である
形態的に類似している(同種とする意見があり、時に混同される)
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と子嚢胞子の形状が僅かに異なる
本種と異なりコロニーが培地によっては全く橙色を帯びないことがある
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Auxarthron concentricum M. Solé, Cano & Guarro
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【よく似た種との区別】
Auxarthron chlamydosporum
25°Cで生育可能
強いケラチン分解活性を有する
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり糞生ではなく土壌のみから分離されている
本種より無性世代の形態が複雑である
本種と異なり子嚢胞子の装飾の網目が多角形で幅狭く顕著な畝状ではなく類円形で扁平
本種と異なり分節分生子に2型を有する
本種より厚壁胞子を豊富に産生する
本種と異なりコロニーが帯黄色ではなく白色~橙白色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auxarthron longisporum
糞生菌である
ITS領域の塩基配列が類似している
本種より子嚢胞子の装飾の網目が小さい
本種とITS領域の塩基配列が異なる
Auxarthron kuehnii
糞生菌である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子の平均サイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子の装飾の網目が多角形で幅狭く顕著な畝状ではなく類円形で幅広くそれほど顕著な畝状ではない
本種と異なりPDA培地でのコロニーが褐色
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auxarthron pseudoreticulatum
糞生菌である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種より子嚢胞子のサイズが大きい
本種と異なり子嚢胞子が黄金色
本種と異なり無性世代が知られていない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Auxarthron pseudauxarthron
糞生菌である
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり裸子嚢殻に長い付属糸を有する
本種と異なり無性世代が知られていない
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される