(仮訳)Boletus chromapesグループのRoyoungia属との類縁性および2新属、HarryaAustralopilusの記載
Halling, RE. et al., 2012. Affinities of the Boletus chromapes group to Royoungia and the description of two new genera, Harrya and Australopilus. Australian Systematic Botany. …. Available at: http://www.publish.csiro.au/rss_feed/SB12028 [Accessed May 7, 2014].
【R3-00692】2014/05/08投稿

【お読みください】
大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。

3行まとめ

Boletus chromapesを新属Harryaに含めるとともに、新種H. atricepsを記載した。
また、分子系統解析でRoyoungia属の姉妹群として単系統群を形成した、オーストラリア産の少なくとも3種を同種とし、新属Australopilusに含めた。
その他、Zangia属、Royoungia属が単系統群であること、Tylopilus pernanusHarrya属の姉妹群であることなどを示した。
Costa Rica. San José Province: Dota, Jardín, 3.5 km W of Interamerican Highway at Empalme

(新種)

Harrya atriceps Halling, G.M.Muell., & Osmundson
語源…米国のイグチ研究者、教師であるHarry D. Thiersに献名/暗色の傘の
※本種はHalling & Mueller (2005) に既に掲載されていたが、正式な新種記載は行われていなかった。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Harrya chromapes(アケボノアワタケ)
同所的に分布する
形態が類似している(かつては変異の範疇と考えられていた)
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChromapesグループに含まれる)
本種と異なり傘が暗灰色~黒色ではなく赤色系
本種と異なり傘表面が粗面である
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Zangia spp.
形態的に類似している
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChromapesグループに含まれる)
本種と異なりコスタリカではなく中国に分布する
本種と異なり傘表皮が糸状被ではなく粘質菌糸状被
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Harrya chromapes (Frost) Halling, Nuhn, Osmundson, & Manfr. Binder
アケボノアワタケ
※コスタリカ産のTylopilus cartagoensisを本種のシノニムとした。
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Harrya atriceps
同所的に分布する
形態が類似している(かつては変異の範疇と考えられていた)
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChromapesグループに含まれる)
本種と異なり傘が赤色系ではなく暗灰色~黒色
本種と異なり傘表面が粗面でない
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Zangia spp.
形態的に類似している
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChromapesグループに含まれる)
本種と異なり北米~中米ではなく中国に分布する
本種と異なり傘表皮が糸状被ではなく粘質菌糸状被
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(新組み合わせ)

Australopilus palumanus (Wolfe & Bougher) Halling & Fechner
語源…(属名)南の傘
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Royoungia boletoides
オーストラリアに分布する
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChromapesグループに含まれる)
本種と異なりイグチ型の子実体を形成するのではなく、地下生のシクエストレート菌である
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される

(その他掲載種)

Royoungia boletoides Castellano, Trappe, & Malajczuk
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Australopilus palumanus
オーストラリアに分布する
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で近縁(同じChromapesグループに含まれる)
本種と異なり地下生のシクエストレート菌ではなくイグチ型の子実体を形成する
LSU+EF1-αに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Gastroboletus spp.
腹菌類である
外皮から黄色の色素が滲出する
担子器がイグチ型
担子胞子のサイズが類似している
担子胞子の形状が類似している
実質が散開型
分子系統解析で系統が明瞭に異なる