(仮訳)新種Albatrellus roseus:パキスタン初の本属菌
Khan, J. et al., 2018. Albatrellus roseus sp. nov. (Albatrellaceae; Basidiomycota), the first representative of the genus from Pakistan. Mycoscience. Available at: http://linkinghub.elsevier.com/retrieve/pii/S1340354017300748 [Accessed January 4, 2018].
【R3-04732】2018/1/5投稿

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3行まとめ

パキスタン、カイバル・パクトゥンクワ州のスワート地区において温帯林地上に発生した菌を検討し、Albatrellus roseusとして新種記載した。
本種は傘が帯黄褐色~帯桃赤色、孔口面が白色~帯黄色で赤変性を有し、担子胞子が大型であることなどで特徴づけられた。
本種はパキスタンから初めて報告されたニンギョウタケモドキ属菌となった。
Pakistan, Khyber Pakhtunkhwa, Gabin Jabba Valley, District Swat

(新種)

Albatrellus roseus J. Khan, Sher & Khalid
語源…ばら色の(傘の色から)
mycobank_logoSpecies_Fungorum

【よく似た種との区別】
Albatrellus avellaneus
針葉樹の樹下に生じる
孔口面が白色で触れると黄変する
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が小さな散生する集まりをなし稀に株をなすのではなく単生する
本種と異なり傘が帯黄褐色~帯桃赤色ではなく淡い紫褐色から退色して淡橙黄褐色になる
本種と異なり傘表面が平滑~圧着した鱗片状で老成すると亀裂を生じるのではなく圧着した綿毛状~僅かに小鱗片状
本種と異なり傘表面がKOHで帯桃赤色ではなく明るい黄色に呈色する
本種と異なり孔口面がKOHで帯桃赤色ではなく明るい黄色に呈色する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく卵状~広楕円形で稀に類球形
本種と異なり担子胞子がアミロイドではなく非アミロイド
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Albatrellus ovinus(ニンギョウタケモドキ)
トウヒ属樹木の下に生じる
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が小さな散生する集まりをなし稀に株をなすのではなく株をなす
本種と異なり傘が帯黄褐色~帯桃赤色ではなくクリーム白色で触れると緑色を帯びた黄色に変色する
本種と異なり傘表面がKOHで帯桃赤色ではなくオリーブ褐色に呈色する
本種と異なり孔口面が白色で触れると黄変するのではなく白色~クリーム色で老成すると黄変する
本種と異なり孔口面がKOHで帯桃赤色ではなくオリーブ褐色に呈色する
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく類球形~広楕円形
本種と異なり担子胞子がアミロイドではなく非アミロイド
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Albatrellus citrinus
トウヒ属樹木の下に生じる
孔口面が白色で触れると黄変する
担子胞子がアミロイド
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が小さな散生する集まりをなし稀に株をなすのではなく単生または株をなす
本種と異なり傘が帯黄褐色~帯桃赤色ではなく白色でのちにレモン色
本種と異なり傘表面が平滑~圧着した鱗片状で老成すると亀裂を生じるのではなく平滑
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく類球形~広楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Albatrellus piceiphilus
トウヒ属樹木の下に生じる
担子胞子がアミロイド
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なり子実体が小さな散生する集まりをなし稀に株をなすのではなく単生または株をなす
本種と異なり傘が帯黄褐色~帯桃赤色ではなく黄色~帯黄褐色
本種と異なり傘表面が平滑~圧着した鱗片状で老成すると亀裂を生じるのではなく平滑で乾燥すると皺状
本種と異なり孔口面が白色で触れると黄変するのではなく淡黄色~黄色で乾燥すると淡い帯黄褐色~帯オリーブ黄褐色
本種より担子胞子のサイズが小さい
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく楕円形~広楕円形
Albatrellus similis
針葉樹の樹下に生じる
傘表面が平滑~圧着した鱗片状で老成すると亀裂を生じる
担子胞子がアミロイド
ITS領域に基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ属ではなくマツ属樹木の下に生じる
本種と異なり子実体が小さな散生する集まりをなし稀に株をなすのではなく単生または株をなす
本種と異なり傘が帯黄褐色~帯桃赤色ではなく幼時白色~帯褐紫色で成熟すると帯褐黄色
本種と異なり孔口面が白色で触れると黄変するのではなく初め白色でのちに顕著な黄色を帯びるか完全に黄色になる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく卵状~楕円形
ITS領域に基づく分子系統解析で明瞭に区別される
Albatrellus subrubescens
針葉樹の樹下に生じる
担子胞子がアミロイド
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で近縁
本種と異なりトウヒ属ではなくマツ属樹木の下に生じる
本種と異なり子実体が小さな散生する集まりをなし稀に株をなすのではなく単生または叢生し傘が2-3つ癒合する
本種と異なり傘が帯黄褐色~帯桃赤色ではなく幼時白色でのちに鱗片が僅かに橙色を帯びる黄色~帯黄褐色
傘表面が平滑~圧着した鱗片状で老成すると亀裂を生じるのではなく初め白色でのちに疎らな綿毛状で皺を生じる
本種と異なり孔口面が白色で触れると黄変するのではなく白色で傷つくと僅かに橙色を帯びる黄色になる
本種より担子胞子のサイズが小さい
本種と異なり担子胞子が卵状~楕円形ではなく広卵状~短楕円形
ITSおよびnrLSUに基づく分子系統解析で明瞭に区別される